小説
□ありがとうの気持ち、贈ります
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最近ソフィが忙しい。
まず会わない。
俺が領主の仕事をしてるのもあるが、それでも彼女の姿は見ない。
仕事の合間にコーヒーを持ってくるソフィが、いつの間にかメイドになった。
(密かに楽しみだったのに)
そして会ったとしても、どこか疲れている。
食事中、欠伸したり目を擦ったり…たまにため息もついてる。
ある日疲れているのか問うと、「大丈夫だから!」と押しきられてしまった。
それでも心配でヒューバートに電話したら、
「ソフィだってやりたい事があるのでしょう。ソフィも年頃の女の子なんですから見守るのも親の務めですよ。え、それでも心配?…前々から言いたかったのですが、貴方は過保護すぎます、ソフィに嫌われますよ。」
一気にまくし立てられ電話を切られた。
とりあえず覚えてるのは、『嫌われる』という単語のみだった……