小説2

□明日は槍が降る、絶対に!
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「あー、暇だ」

本日日曜日。
外は快晴。
だけど外に出るのでさえ億劫。
ゲームも好きだけど今はそんな気分じゃない。
何しようかな…とベッドでゴロゴロしたため息をついた。
いつもみたいに男鹿と遊ぶか・・・
と思ったが、いや待てよと思い直す。
そういやヒルダさんとベル坊でどっか行くっていってなかったか>
こんちくしょー、家族団欒かよ。
そしてまたため息をついた。

「いいなぁ・・・」

というか、なんで男鹿なんかのところにあんな美人でダイナマイトボディなヒルダさんがきたんだろう。
まあ、ベル坊もいるが、それでもお釣りがくる。
うちなんか・・・

ああ、やめやめ。
なんでこんな日にまでおっさんを思い浮かべなきゃならないんだ。

いいよなあ、ヒルダさん・・・
それなのに男鹿は・・・!

ヒルダ?は?お前何言ってんの?

前にヒルダさんの事を聞いたら、そんな返事だった。
頭おかしいんじゃねえの?と。
いやいやいや頭おかしいのはお前だ!とツッコミを入れた気が

する。
というか、

「不思議な関係だよなー・・・あの二人」

決して恋人同士ではない二人。
一方は喧嘩上等不良高校生、もう一方はベル坊至上主義侍女悪魔。
人間界と魔界、住む世界すら違う二人なのに。
今じゃ休日はほのぼの(かどうかは残念ながらわからないのだが)お出かけする仲。
誰がどうみたって“イイ雰囲気”なのに。
最も知覚で見ている(見させられてる?)と自負する俺が言うのだ、間違いない。
それでも否定するんだからおかしな話だ。

「でも想像できないな」

二人が人目を憚らずいちゃいちゃしてる姿なんて。
次の日は槍かなんか降るに違いない。

「うん、無い無い」

あのデリカシー無し男が繊細な女心を汲み取るなんて。




























次の日、「ヒルダとやっちまった」と至極真面目な顔して言われて知将はぶったおれるのだった―――
















そんなの聞いてねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!








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