特別な品

□ハイリスク・ハイリターン
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様々?な都合で聖石矢魔学園に転入することになった石矢魔高校メンバー。
当然学生なので、いくら強い不良だろうが勉強は付き物。
しかし所詮はケンカばっかりして勉強嫌いな石矢魔学園連中。
佐渡原がいくら熱心に教えたって、理解できるはずもなく。
最初は勉強なんて出来なくていいか、なんて思ってたが、さすがに進級・卒業危機の話を持ち出されれば、あの石矢魔高校連中も頭を悩ませた。

そんな時、ヒルダが聖石矢魔学園に転入してきた。
クラスは微妙な雰囲気に包まれるわけで。
結局「男鹿の従姉妹」として落ち着いた訳だが、よそよそしくなるのは分かりきっていたことだ。
石矢魔高校で頂上争いをしてきた連中でさえ近寄り難い存在のヒルダだったが、
ただ一人、お構い無しに話しかける男がいた。


「これ、何て読むんだ?」


満面の笑み+英語の教科書を広げてヒルダに近づくのは、石矢魔の頂点に君臨していた男・東条英虎。


「これは……」


そしてヒルダも応対するものだから、この学園では“従兄弟”として、私生活では“夫”として認知されている男鹿辰巳のイラつき具合はみるみる内にレベルが上がっていくのだった。

触らぬ神に祟りなし宜しく、男鹿とヒルダ、東条の様子を遠巻きに見ていただけだったメンバーだったが、密かに楽しみにしていることもあった。


「で、ここは?」
「ここは…」
「ありがとよ、“ヒルダ”」


おぉ、とどこかで歓声が上がった。
それと同時に、男鹿を取り巻く雰囲気がどす黒いものへと変化する。

そう、これを期待しているのだ。

中々のハイリスク・ハイリターンだが、あの男鹿の嫉妬を見れるものだから止められない。
しかも今回は男鹿ヨメを呼び捨てにするという、高度な技。

さてさて、男鹿はどーするか……


















































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