文弐

□第肆章
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その日のフェアリーテイルは静かだった。
ただグレイとレイナの言い争いだけがギルド内に響く。
「行くったら行く!」
「駄目だガルラベにお前が勝てるわけがない」
「うるさい!やってみなきゃわかんないでしょ?!」
「死に行くようなもんだろ」
レイナは歯ぎしりをした。
「もぅいい!あんたなんかに私の気持ちがわからない!」
レイナの瞳から一筋の涙が流れた。
「目の前で父さんたちが殺された気持ちが!私は皆の仇をとるんだ!なんか文句あるの?!」
酸欠になりかけ肩で息をする。
「・・・なら勝手にしろ、ただし出ていけば破門だ」
「グレイ!」
ミラジェーンがグレイを非難する。
「清々するね!」
レイナはそれだけ言うと飛び出して行った。
「グレイいいのか?」
エルザが聞く。
グレイは頭をかきながらながら溜め息ついた。
「とことんにてんなぁ、あいつと俺」
グレイは昔、自分の師匠であるウルの静止を聞かずデリオラを倒しに出たことを思い出していた。
「じぃさん」
「なんじゃ」
「ちょっと行ってくるわ」
マカロフは頷きグレイはレイナのいる場所へ走った。
「マスター我々も」
エルザが申し出たがマカロフは止めた。
「何で?」
「あのこのことはグレイに任せなさい」
マカロフの言葉に渋々従う。
レイナとグレイが無事に帰って繰ることを願った。
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