文弐

□第弐章
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それから数週間は走り込みだけだった。
魔法を習いたいレイナはもちろん不満げだ。
ギルドのカウンターでミラジェーンから出されたジュースを飲みらがら文句言ってる。
「レイナ、行くぞ」
グレイが言うが動こうとしないレイナ。
「魔法教えてくんないじゃん、もうヤダ」
「・・・・・・今日からやろうとしたが残念だ」
その言葉に椅子からおり出入口まで走った。
「速く行こう!」
(現金な奴)
とグレイは苦笑しながら歩いた。




ハコベ山。
レイナはもうこの寒さにはなれたのか下着でも平気なようだ。
とりあえずグレイが魔法を見せ見よう見まねでやるがうまくいかない。
「最初はそんなもんだ」
剥きになってやるレイナを慰めるグレイ。
しばらくするとグレイがレイナを呼び寄せた。
「なに?」
「俺の師匠の教えを伝えようかなと」
教え?と首を傾げるレイナ。
「いいか、数ある魔法の中でも造形魔法は゛自由゛の魔法だ
術者が作り出す形は十人十色・・・だから最も個性が出る魔法なんだ。
精進せよ。
そして己の゛形゛を見つけ出せ・・・」
そこまで言うとグレイは肩を竦めた。
「俺はまだできてねーけど」
「ふーん」
興味無さげなレイナ。
(魔法さえ手に入れればどうでもいい)
グレイは今レイナが思っていることがわかっている。
「帰るぞ」
二人はフェアリーテイルに帰った。
レイナの後ろで歩いているグレイは。
「復讐に囚われるなよ」
と小さく呟いたがレイナには聞こえなかった。
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