永遠約束

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「あ、あったあった」


お姉ちゃんの部屋に入ると、案外それは早く見つかった。
ベッドの上に無数の漫画が散らばっていたから。
…お姉ちゃん、掃除苦手だもんね。



「…あれ?」


ガサガサとリボーンの漫画をかき集める。
するとある巻の表紙が目に入り、思わず思考が停止した。


「ベ、ル?」


そこには黒い赤ちゃんを抱えたベルと、後ろに機械のような物体が描かれていた。
少し今よりは見た目が幼いけど、パラパラと捲って読むとその人とベルは話し方がそっくりだった。


そんな、まさか。



「ベルって…漫画の人物?」


そう言えばイタリアに居たとか言ってた。
おまけにボンゴレファミリーが現実にあるだとか、何とか。
怖い位に辻褄が合ってる。



「取り敢えず見せないと…」


もしかしたら絶望してしまうかも。
少なくとも、凄くショックを受けるのはまず間違いない。
今私に出来るのは、一刻も早くベルを元の世界に帰す事。


私は17冊のリボーンの漫画を抱えて、自室へと走った。




***




「ベルー!!」

「ししっお帰りー、あった?」

「うん、まあ…」

「じゃあ見せろよ」

「あっ」


ひょい、と漫画を取り上げたベル。
うわああ。あれはバッチリベルが描いてあったやつだ…!



「何コレ」


やっぱりベルは予想通りの反応を見せた。
無言でページを捲るその手は、微かだけど震えている。



「これさ、実際にあったんだけど…」

「本当に?」

「うん。つーかオレ達の戦いを客観的に見たらこうなると思う」

「そっか」


パタリと本を閉じて、その続きの巻を手に取るベル。
背表紙には細くベルが描かれている。


「簡単に言うとさー」

「何?」

「オレ、パラレルワールド来ちゃった感じじゃね?」

「そうなのかな」

「それしかねーだろ」



…パラレルワールドに来たなんて、何したんだよベル。
何やらかしたらそんな事になるんだ。

それと、まず確かになったのはベルと私達の住む世界は別の物と言う事。
ベル達はリボーンの漫画の世界、私達は現実世界。
第一漫画の世界キャラクターが来るなんて聞いた事ない。

取り敢えず…

「ベルは外出禁止」

「え、意味分かんね」



異世界
(他の世界に来るオレって幸運?)(何開き直ってんの)

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