はぐれ兎

□一匹
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ほらまただ。
最近校庭で目を盗むようにこそこそとしている彼女。

最近は彼女の事を無意識に探すようになっていた。
話した事すらないけど、応接室から見えるその姿は正に小動物。
ビクビクと脅えながら、周りに人が居ないか確認する。

…だったら最初から隠し事なんてしなければいいのに。
僕は知っていた。
彼女が秘密で兎を養っている事を。



…壱花。それが彼女の名前。


はぐれ兎
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