Story
□TreasureU
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TreasureU〜*@*〜
*
「アラン様〜」
今日も、俺の名前を呼ぶ、
愛しい声に、俺は、振り向く。
嬉しそうな、可愛い笑顔の、リティラと―
お互い、『好き』だと、
気持ちが通じ合ってから、
気が付けば、2年の月日が、経っていた―
「アラン様っ、
さっきね、ちっちゃい、
赤ちゃんウサギを、見つけたの〜」
にこにこと、嬉しそうな、表情のリティラ―
リティラと一緒にいると、
俺は、いつも気持ちが穏やかになり、
そして、リティラの笑顔を見ると、
いつも、優しい気持ちに包まれる…。
「そうか…良かったな…」
そう言って、俺は、
リティラの頭に、ポンと、手をのせる。
「赤ちゃんウサギがいたってコトは、
お母さんウサギも、
ドコかにいるのかなぁ〜」
…この2年間で、何か、
リティラに変わった事と言えば…うぅ〜ん…
リティラの身長が小さいのは相変わらずだし、
今だに、リティラは、
コーヒーも、飲めないし…
あっ、でも、1つ…見た目が…
幼なさはまだ残るリティラだけど、
何だか最近、以前と比べると、
少し、大人っぽく…なった様な…
可愛いままのリティラも、
俺は、もちろん、大好きだけど、
何だか最近のリティラは、
凄く…綺麗になった…
様な…気がする…
そう思いながら、
少し赤くなってきた顔で、
俺がリティラをじっと見ると―
「?アラン様?」
どうかしたの?と、
不思議そうな瞳で、
リティラは、俺の事を、
見つめ返してくるのだった―。
「…パーティー…」
「?」
ボソッと、俺が呟くと、
何を言ったか聞き取れなかったのか、
リティラが、俺の膝に手を置き、
下から、俺の顔を覗き込む。
そんなリティラを、
俺は、ふわりと抱きしめる。
「きゃ…っ」
突然、俺に、肩を抱き寄せられて、
バランスを崩した、
リティラの細くて華奢な身体を、
さっきよりも強く抱きしめて、
俺は、こう続けた―
「ノーブル様の、バースデーパーティー…
リティラ…今年も、一緒に行こうな…?」
すると、リティラは、
すぐに、笑顔になり、
「うんっ…!」
と、嬉しそうな、表情をした―