Don't think, feel !

□15話
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自己紹介も終わったところで私はお茶をいれるため台所へ向かう。

いやぁまさか「刑部」が名字じゃなかったとはね。しかも「刑部」って親しい人しか呼ばないらしいではないか。それなのに私は馴れ馴れしく「刑部さん」「刑部さん」って…ああぁ不可抗力だったとしても恥ずかしい。


簡単にお茶を用意してると3人の会話がよく聞こえてきた。ぶっちゃけ国だとか軍事だとか次元の違う話をしてて8割方ついていけなかったけど。








「つまり、私達が此方に来てから一時も経っていないと。そう言うのか刑部。」

「三成、ぬしとは昨晩会ったばかりよな。久しいなどと言われても、われにはさっぱりよ」

「此方の世界は巡っているのにもとの世界は止まっているなんて、あり得るのかい?」

「恐らくお二方が異世界に来てしまったことで世界の循環が狂ってしまったのでしょうな」

「なんと…では、尚更私達は少しでも早くもとの世界に帰らなくては…!」







なんか凄い話が進んでいく。私には関係ないからどうでもいいけど。
あ、そういえば朝御飯まだ食べてないじゃん。
でも大谷さんが来ちゃったからまた買い物に行かないといけないし…朝御飯はもう少し後になるなぁ。









「吉継くん、此方の世界に来るとき大きな光が現れなかったかい?」

「さぁ…何分、寝ていたもので」

「そうか…。どうやら僕達の帰る手掛かりはその光にあるみたいなんだ」

「…光…ですか」

「お茶どうぞ」

「あ、すまないね鈴くん」

それぞれにお茶を置いていく。

「いいえ。別に。それより話は済みましたか?」

「あぁ、詳しいことは後々聞いていくよ。吉継くん、またよろしくね」

「はい」

「半兵衛様!!私も出来ることであればなんなりと申し付けください!!」

「三成くんは…今のところないかな」

「あ、石田さんがヘコんだ」







面白いなこの人たち。



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