取柄を失った少女
□11章
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中に入ると
もうみんな集まっていた
私の姿を見た円堂監督が口を開く
「みんな、聞いてくれ!今日はお知らせがあるんだ!」
そう言ってみんなを静めてくれた
私は思い切って一歩前に出る
「今日から新しくマネージャーになりました、2年生の綾崎凛です!入ったばかりでご迷惑お掛けするかと思いますがマネージャーとして頑張るのでよろしくお願いします!」
あえて「マネージャー」を強調しておいた
みんな互いに顔を見合わせて首をかしげる
「ちょいちょい凛、マネージャー、なのか?」
「うん、マネージャー」
「…マネージャー?」
「そうだよ」
とびきりの笑顔で明るく答える
すると
「…なんでだよ!」
水鳥が威勢よく飛びついてきた
「痛っ!水鳥っ…ちょ…」
「なんでプレイヤーじゃないんだよ!?」
想像通りの反応
私はなるべく平静を装う
「なんでって…私女子だし、普通マネージャーじゃない?」
「や、そうだけどさ!凛はプレイヤーだろ!」
無理なんだよ、それは
「だって女子はフィフスから特別な許可が無い限り公式戦はでれないんだよ?それに私、サポートの方が合ってると思うし」
不満げなみんなをよそに笑顔でそう答える
「まぁとにかくそーゆーことだ!みんな、仲良くするんだぞ!じゃぁ着替えたやつからグラウンドに集合!」