取柄を失った少女

□5章
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「…はい」

俺は栗針の顔を睨みつける

「いいか、次提出物溜めたら退学だ退学!いつまでも逃げ切れると思うな!今朝もどさくさに紛れて逃げおって!!」

…やっぱお説教の続きか
退学って…んなことできんの?

「わかったか!」
「はーい」

てか謝罪とかは一切ないんだね
まぁいいけど…一応こっちはあざ大量に作ったんだけどなぁ

「それから!転校生がいるらしいな。どこだ!」

「はい!」

凛を見ると栗針は少し驚いたような顔をしてから、顔をしかめて

「名乗れ!」

とりあえずこいつは怒鳴ることしかできないらしい

「あ、綾崎凛です!」

「綾崎、か…お前、自分の身くらい自分で守れ」

は…?

「女だからって甘ったれんじゃねぇぞ!いいか!」
「…はいっすみません!」

こいつ…!
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