ホントの自分
□5章
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「ちょいちょいお客さん、ホステスが嫌がることはしちゃだめっしょ」
「ふぇっ…?」
「あんちゃん誰だよー」
目の前には酒臭い口…じゃなくて
彼の背中
「俺?KAREN待ちの客。待ってんだから早くしてよおじさん」
「え、ちょ、KAI…」
「うぅ〜KARENちゃんは僕のだぁ」
ど、どうにかしなきゃ
「KARENはぁ、人気者だからぁ、みんなのものなのぉ!でもね、土曜日の1時から3時まではあなただけのものだからね?」
「KARENちゃん…またくる〜」
「はぁい!待ってまぁす!」
そうしてようやく帰ってくれた
「…はぁ」
「お疲れさん。大丈夫?」
「う、うん…ありがとう」
…ぶりっこキャラのところはあんまり見られたくなかったな
「ホステスは女が男の相手だから…力負けしちゃうもんな。大変だな」
「うん…まぁ慣れっこだけどね」
私は笑顔でそう言った
「それで…どうしたの?」
「ん?言ったじゃん。KAREN待ちの客だって」
「え、それホントだったの!?てかKAIJI…仕事は?」
「うん。俺土曜日はoffだからさ」
土曜日offでNo.1…すごい…
「そう…じゃぁこちらへどうぞ」
「あ、個室で頼むわ」
「はーい。ご案内します!」
KAIJI…どうしよう
気まずいな…