想いは100年の時を超え

□2章 他者の記憶
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「さぁ、いよいよ最終競技、学年対抗選抜リレーです!」

「千鶴ちゃん!がんばってね!3組全員、いや、1年全員で応援してる!」
「お千ちゃん…うん!がんばる!」

学年対抗リレーでは1・3組から女子、2・4組から男子が一人ずつ出て走ることになってる

そして3組では
私が走ることになってしまったんだ


「君が3組代表?」


突然声をかけられ、驚いて振り返ると

そこにはなんとなく私と似た顔立ちの男の子が立っていた

「あ、はい!雪む…」
「僕は2組代表の南雲薫だ。バトン、落としたりしたら承知しないからね」

「え、あ、はい。よろしく、ね?南雲君」
「ふん…お前、ホントに足速いの?信じられないね」

ホントに足速いの?

その言葉がグサっと胸に突き刺さる

本当は晶子ちゃんが走るはずだったけど、今日風邪で来られなくなっちゃった

そう

私は代理なんだよね…

「ちょっと、南雲薫!そんな風に言うことないんじゃないの!?千鶴ちゃんがか わいそうじゃ…」
「いいの!」

「千鶴ちゃん…」

「私は大丈夫だよ」

無理に笑顔を作ると、私はそこから逃げ出した
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