取柄を失った少女

□18章
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放課後

「茜ちゃん!」
「なぁに?」

走って追いかけなくて済むようにすぐに呼び止める

「キャプテンに今日はちょっと先生に用があるから行けないって伝えといてもらえる?」

「やったシン様とお話できる!わかった!伝えとくね!」

「お願いしまーす」

私はそのまま職員室へ直行した

「クォベリさん!」

呼ぶとクォベリさんはパッと顔を明るくしてやってきた

「リン!嬉しいわ、アナタから来てくれるなんて!」

「いえ…私もお話したかったから。ちょっとこっち来てもらっていいですか?」

私はクォベリさんを人目につかない場所まで連れて行った

「リン、シュジュツは上手くいったの?」

優しい瞳で話すクォベリさん

「はい。成功しました!」

綺麗な話し声

懐かしい…


「そう!それはヨカッタわ!それで…やっぱり歌うことはできないの?」


きっとずっと気にしてくれてたんだな…

「はい…それは無理です」

私はどんな顔していいのかわからなくて…微妙な笑顔を浮かべた

「そうナノ…辛いことね」
「仕方ないですよ…」

仕方ない、だけで割り切れてないのが事実だけど
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