ホントの自分

□14章
1ページ/6ページ

「あ、おはよ華蓮!ちゅーか今日早くね?」

次の日の朝
いつもより早く家を出たら浜野君に会った

「今日はなんかあんの?」
「え…と…」

どうしよう
どうせすぐバレることだけど
でも知られたくない

「…ごめ…な…さっ」
「あ、おい華蓮!」

私は走って浜野君を振り切った

「はぁっ…はぁっ…」

学校の木陰で止まって息を整えてると

「おはよう、華蓮」
「ひっ…!?」
「おいおい、自分の彼氏見てそんな驚くなよ」
「ぁ…」

そこにいたのは…篤志さん
私は結局、彼と付き合うことになってしまった

だって…従わなかったら
私がホステスだってことばらすって…

しかもばらす相手はfairy gardenでも、警察でもなくて

サッカー部のみんな

それは嫌だった
それなら逮捕された方がましだと
そう思うほどに

「華蓮、持ってきたか?」
「ぁ…は…い…」

私はかばんから紙を取り出す

「よし。じゃぁ行くか」

私は小さく頷いて篤志さんについて行く

行きたくない
ホントはそう思う
でも拒否権はない
私はもう
篤志さんのものだから
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ