取り戻した先に
□1章
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そんな幸せなある日の帰り道。
「でも海士、毎日送ってくれなくて大丈夫だよ?」
私は前々から思ってたことを口にする。
「今は日も長いし」
「ちゅーかそういう問題じゃないし!」
なんか…海士は過保護すぎる。
海士が過保護なのは
恐らく黒木さんのことがあったから。
だけどもう過去のことなのに。
「私、そんなにか弱くないよ」
「だーかーらーそういう問題じゃないって!」
「ならどうして?」
そう聞くと
海士は拗ねたように顔をしかめる
「ちゅーかそんなに嫌なの?俺に家まで来られるの。…付き合う前だって泊めてくれたのに」
「それは//別に嫌じゃないけど…」
「ならいいじゃん!」
嫌なはずない。
むしろ嬉しい。
だけど、申し訳ないと思うのも本当で。