取柄を失った少女
□8章
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教室に戻ってくると、すぐに水鳥がよってきた
「凛!なんだったんだ?急に校長に呼ばれるからびっくりして…」
キーンコーン…
「あーもっ…あとで教えろよ!!」
そう言って水鳥は席に走ってった
…私も席に戻ろう
「ちーっす凛」
海士がゆるーい笑顔で挨拶してくれた
「おはよ、海士」
私も笑顔で言うけど、少しだけ顔がこわばっちゃった気がする
サッカー部のみんなは…海士はフィフスセクターをどう思ってるんだろう?
私と同じようにサッカーの管理なんてくだらないって思ってるのかな?
それとも…?
聞いてみたい…でも聞きにくい
「おーい凛?」
「あっはい…!?」
か、顔が近い…///
「大丈夫か?ぼんやりして…ひょっとしてまだ熱あるとか?なんか顔赤いし」
「熱…?」
あ、そうか。昨日風邪ひいてたことになってるんだったね
「それなら全然大丈夫だよ」
「そっか?ならいいけど。なんかやっぱ凛はか弱いよなー」
「へ!?いやいや全然!」
「ははっまぁなんかあったら遠慮なく言えよな」
「うん…ありがとう」
「おう!…で?」
「はい?」
「なんかあったらっちゅーのは体のことだけじゃないんだけど?」