Toshio's ROOM

□his home
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そのままベッドの上で向き合っていて、先生がゆっくり自分の方に手を伸ばす。

後頭部に手を回されて、持ち上げるようにしてキスをされ、体をゆるゆると撫でられる。

先生の匂いで感覚でいっぱいだった。
それが堪らず幸せに感じられて、そのまま抱き付く。
先生から優しく答えるように抱き締められ、それが嬉しくて仕方ない。


手早く服を脱がされて、先生も服を全て脱いで、そのまま上から覆い被さって、ベッドに裸の体は沈んでいく。

首筋に唇を這わせられて、擽ったいような感覚を味わう。先生の匂いが纏わりついて離れない。

鎖骨辺りにキスを一つ落とされ、強く肌を吸われた。

きっと跡が付く。それすらも何か特別な印のようで嬉しいと思ってしまう。

いくつか花を咲かせるように跡を付けられるのが分かって、朱音からは甘い吐息が溢れた。

自分が本当に先生のものになったような感覚にひとり酔い痴れる。
少なくとも今この瞬間だけは。

肌の上を繊細な動きで滑っていき体中を撫で回して先生に愛撫されている。
胸の頂に触れれば体は情けなくピクリと跳ねて震わせる。


そっと胸の頂点を唇に挟まれて咥えられれば堪らない感覚が与えられる。


執拗に突起を舐め回されて気持ち良くて息が荒くなりそうなのを堪えて、先生の髪を自分を落ち着けるように撫で付けた。


なんとか耐えるように目を瞑れば、逆に触れられて、舐められている感覚が鋭く感じられてしまい、また甘ったるく声が漏れ出てしまう。
この感覚はきっと一生我慢できない。


「…先…生…」


朱音は瞳を薄く開いて、愛しくて、相手の名前を呼ぶ。
先生にこんなことをされて感じさせられているのが嬉しい。


「気持ちいいのか」


朱音は敏夫の瞳を見上げてどうしようもなく素直に頷く。

その瞳は優しい色をしていて、じっと見つめられれば、益々湧き上がる欲情に自分自身驚くしかない。

この人に自分の全部を好きなようにされたい。


「…お願い、触って…先生…」


先生の手に触れて誘導して、蜜で濡れて溢れてくるところにじわりと近付ける。

自分の力を入れなくても、ゆっくりと先生の指先が自分の望むところに近付いて滑っていくのが分かって、体が与えられる快楽を求めて力が入っていく。

そっと先端を一瞬掠って触れられるだけで体を跳ね上げて、甘えるような声を洩らす。
そこに触れられると快楽が強すぎて堪えられなくて、朱音はシーツを両手で掴んで、なんとか耐えるようにする。

先生が微かに笑うのが分かる。
気になるけれど、何か言う余裕もなくて、感じさせられるままで。

先生に足を大きく開かされて、恥ずかしいのに相手から与えられる絶え間ない気持ち良さには抵抗ができない。
そのまま太腿を焦らすように撫でられながら、最も濡れている中心へと近付いていき指がゆっくりゆっくりと滑っていくのが分かる。
そっと突起を擦り付けながら穴の中に指を滑り込ませられる。

声が抑えられなくて、先生の体にしがみ付いて、口元を先生の肩口に押さえ込んだ。

宥めるように背中を撫でられるが、もうそれすらも意味があるとは言えない。
何処を触れられても快感へと変わっている。

指を奥まで入れられて、そのまま何度も出し入れされるたびに快楽の波が止まることなく押し寄せる。

中で指を動かされれば、堪らず体を退け反らせて、声を漏らした。

これ以上は耐えられないというように、先生の体に足を絡ませる。


先生の動きが少し止まった瞬間に、先生の耳朶を甘噛みする。


「…先生、いれて…」


もう先生と繋がりたくて堪らなくなる。
先生のものも固く聳り立つようで、ゴムを手早く付ける。

危険日ではないんだけどなぁ、とその様子を見ていたが、医者に向かってそう言うと怒られそうな気がして言えない。

ゆっくり慣らすように入り口に当てがわれて、体がその感覚に触れて震える。
早く中まで入れてほしくて腰を上げるが、足をもっと開かされて、先生の方からじわじわと中に入ってくるのが分かる。

圧迫感で中が押し広げられていっぱいになっていくような感じを味わう。

それがゆっくりだから、余計に感覚が研ぎ澄まされていく。

完全に奥まで入ったのが分かると、そのまま体を寄せて、抱き付いた。

そのままじっとしていると暖かくて、先生を中から外からも感じられて、胸がいっぱいになる。

この繋がった瞬間を自覚するのが好きだった。
何度繰り返しても、繰り返せば繰り返すほどに、気持ちが段々高まっているのが分かる。

そのまま先生がまだ動かないようにしがみ付く。
まだ、離れたくなくて。


先生の耳朶を甘噛みして、好き、と言いたくて堪らない気持ちを押さえて、先生、と呼んだ。


「朱音…」


そうやって呼び返されるだけで、体の奥から熱くなる。
無茶苦茶にされたい。この人に。



「先生、動いて…」


それだけを言って朱音は目を瞑る。
快楽に耐えるためにシーツを握る。
その両手首を押さえつけられて、先生はゆっくりと動いている。


声が漏れる。
もう抑えることもできなくて、嬌声をずっと上げている。


そっと唇を合わせながらも、下半身は出し入れされて揺さぶられ続ける。

声を抑えたくて、先生の唇に強く自分のを押さえつけて、口を薄く開く。
そのまま全てを貪るように舌を絡ませて吸い付いて、無我夢中で求め合う。

薄く目を開けば、目を瞑って、顔を顰めて、汗を流している先生が目に入って、愛しくて堪らなくなる。


気持ち良くなってくれているなら嬉しい。
先生から漏れる息遣いが聞こえて、それが聞けるのが自分であることが嬉しい。

自分はこんなにも先生から与えられる刺激で気持ち良くなってしまっている。
先生もそうだといい。




腰を何度も打ち付けられて、朱音はただただ敏夫にしがみ付いて、与え続けられる快楽に身を捩る。

朱音の中でドクンと脈打つのが分かって、朱音は敏夫の腰に足を絡ませて、腕は首に回して、体を合わせる。

息を荒くして、力を抜いていく。

そのままベッドに横たわり、先生から体が離れていくのが分かった。
中にあった圧迫感も抜かれてしまう。


なんとなく切なくなって、先生の頬に手を伸ばせば、キスを一つ落とされる。

好きで好きで仕方なくて、朱音は目を瞑って、両頬を包むようにすると、また自分からも口付けた。

手早く濡れたところを拭かれると、そのまま腕枕をするようにして先生が隣に滑り込んでくる。


そのまま力強くぎゅっと抱き締められ、幸せの絶頂の中で、朱音は目を瞑った。

珍しく、朱音はそのまま敏夫の腕に抱かれて眠ってしまっていた。
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