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□第六話
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「それじゃ、第二の試験を始める前にアンタらにこれを配っておくわね」
気を取り直すように言ってアンコは懐から紙の束を取り出した。
それには"同意書"と書かれている。
「同意書よ。試験に参加する者には、まずこれにサインをしてもらうわ」
「同意書?なんで?」
「…こっから先は死人も出るから、それについて同意を取っとかないとね!あたしの責任になっちゃうからさー」
ケラケラと笑いながら恐ろしいことを述べるアンコに受験者たちは冷や汗をかく。
「まず、第二の試験の説明をするから…その説明後にこれにサインして、班毎に後ろの小屋に行って提出してね」
同意書を配りつつ、アンコは説明を始めていく。
「早い話、此処では極限のサバイバルに挑んでもらうわ」
これを聞き、めんどくさいと思いながら同意書を回していくシカマル。
が、いのとチョウジ、そしてナルトとヒナタとサスケはビクリとその単語に反応した。
この場所でのサバイバルには良い思い出がない。
それぞれシカマルに修行と称して、此処に放り込まれ一週間強制的にサバイバルをさせられたのである。
一番最初に。
本人曰く、実践が一番だろということで。
もちろんまだサバイバルなんて未経験。
大量の毒虫やら獰猛な獣やらがいるというのに、シカマルお手製のトラップまで仕掛けてある(ちなみに今でも残っている)。
正直、死んでもおかしくなかった。
まぁ、だからこそ今の実力がついているのだが。
とにかく、二度とあんな目には遭いたくはなかった。