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□第七話
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「良いわよ、ナルト!イケてる!」
「ナルト!かっこ付けて助けに来たつもりだろーが、出しゃばるな!逃げろ!こいつは次元が違いすぎる!」
ナルトの姿を見て安堵し微かに希望が芽生え、声を弾ませるサクラ。
それとは対照的に焦るようにサスケは声を荒げる。
「あの大蛇を見事倒してきたようね、ナルトくん…」
嫌な笑みを見せながら言う草隠れの忍。
先程の蛇はこいつの仕業だとナルトは悟る。
「(アイツはたしかに強い…だが、今回ばかりは……っ!)」
幼い頃から共に修行を重ねたからわかるナルトの強さ。
だからこそ、今回は危険だとサスケは思う。
「やいやいやい!どーやらお前ってば弱い者イジメしてくれちゃったみたいだな!このうずまきナルト様が来たからには、コテンコテンに伸してやる!」
「(まずい…このままじゃ三人とも殺られる!)」
そんなことなど露知らず相手を挑発するように言うナルトにサスケは更に焦った。
「待ってくれ、巻物ならお前にやる!頼む…これを持って退いてくれ!」
そう言って巻物を取り出すサスケ。
彼らしくない行動にサクラとナルトは目を見開く。
「なるほど…センスがいい。獲物が捕食者に期待できるのは、他の餌を差し出して自分自身を見逃してもらうことだけですものね…」
「受け取れ!」
サスケは草隠れの忍に向かって巻物を放り投げた。