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□第五話
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「では、これから中忍選抜第一の試験を始める。志願書を提出して代わりにこの番号札を受け取り、その番号通りの席につけ。その後、筆記試験の用紙を配る」
「筆記…?用紙…?」
しばし、言葉を理解するのに時間がかかるナルト。
数秒のタイムラグがあった後、
「ペーパーテストォオオオオ!?」
試験会場に絶叫が響き渡った。
それぞれ志願書を提出し、席につく。
全員バラバラになった、と思ったら運がいいのか、ナルトはヒナタと隣同士だった。
それを後ろの方の席から見ていたいのは、
「(やったじゃない、ヒナタ!ちゃんとアピールしなさいよ!!)」
と密かにヒナタにエールを送っていた。
イビキによりされた試験のルールとは、
一、最初から各受験者には満点の10点が与えられている。
試験問題は全部で10問・各1点とし、不正解だった問題数だけ持ち点から点数が引かれる減点方式。
二、試験はチーム戦。
つまり、三人一組の合計点(30点満点)で競われる。
三、"カンニング、及びそれに準ずる行為を行なった"と見なされた者は、その行為1回につき、持ち点から2点ずつ減点される。
四、試験終了時までに持ち点全てを失った者・及び正解数が0だった者は失格とする。
また、その失格者が所属するチームは、三名全員を道連れ不合格とする。
というものだった。
「そして最後に……無様なカンニングを行なった者は自滅していくと心得てもらおう。中忍を目指す忍なら、"立派な忍らしくすること"だ!」
その言葉を聞き、誰もが気を張り詰める。
「試験時間は1時間だ。それでは、始めろ!」
そして、多大なるプレッシャーの中、試験は開始された。