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□第四話
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「あ、シカマルー!」
「げ、ナルト…」
任務後の打ち上げ中にアスマが召集されたためいつもより早い解散をした第十班。
裏のほうも珍しく休みなのでいのとチョウジと別れ、久々に雲でも見に行こうかと特等席へと向かっていた途中、シカマルはナルトに呼び止められた。
サクラもいるので、まだ解散したばかりのようだ。
なんだか落ち込んでいるが。
「なんだよ、いきなり…めんどくせーな」
「一緒に修行しようってば!」
「別にかまわねぇけど…後ろのそれ、なんとかしろよ」
「へ、?」
ナルトが後ろを振り向くと四角い箱(本人たちは岩のつもり)があり、ぴったりとついてくる。
「そんな真四角で、適度な穴が二つ空いてる岩があるか!バレバレだっつーの!」
「さすがはオレが見込んだ男。オレのライバルだなあ、コレ!」
中から出てきたのは木ノ葉丸、モエギ、ウドンの三人だった。
「やっぱり木ノ葉丸たちか…」
「あー…めんどくせー」
「…で、なんか用だってば?」
「最近冷たいぞ、コレ…」
むすっと剥れる木ノ葉丸。
彼に代わり、モエギが「リーダー、これから暇?」とナルトに問い掛ける。
ナルトは力一杯「これからしゅぎょー!」と返した。
それに対して三人は文句を言い始めた。
それを眺めながら、なんでオレここにいるんだ、と思っているシカマルであった。
と、そこに
「ふん、忍者が忍者ごっこしてどうすんのよ…」
重たい影を背負ったサクラがボソッとナルトたちに言った。
そして、ジトーっとナルトに視線を向ける。
実は先程サスケに、お前はナルト以下だな、と言われてしまったのである。
「!兄ちゃん、もしかして…」
今まで不思議そうにサクラを見ていた木ノ葉丸がニヤニヤと笑みを浮かべ、ナルトを見る。
そして、小指を立て「あいつって兄ちゃんの"コレ"?」と問う。
もちろんナルトはそれに照れまくる。
一瞬にして膨れ上がる殺気。
あぁ、まずい、とシカマルが思ったときにはナルトは既に殴られていた。
「兄ちゃんに何するんだ、コレ!このブース!」
もれなく、木ノ葉丸も殴られたのだった。