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□第三話
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アカデミー内にイルカの声が響き渡る。
今日は前日の卒業試験に合格した者が集まり、下忍の班の発表をする。
そのあとは担当上忍との顔合わせ。
一班から順番に名前が呼ばれていき、次は七班だ。
「─…第七班、うずまきナルト、春野サクラ、うちはサスケ」
「ちょっと待ったー!なんでオレがサスケなんかと同じ班なんだってばよ!」
「それはこっちのセリフだ、ウスラトンカチ」
呼ばれた名に異議を申し立てるのはもちろんナルトで。
サスケもそれに乗っかり、言い争いを始める。
本当は仲の良い二人だがことある毎にこうして喧嘩をするのだ。
最早見慣れたものである。
騒ぐ二人を諌めてからイルカは次の班を発表していく。
「第八班、犬塚キバ、油目シノ、日向ヒナタ」
「…ナルトくんや、シカマルくんたちと離れちゃった、な…」
小さな声でこう洩らしたのはヒナタである。
ナルトに片想い中の彼女は、彼と同じ班になりたかったのだ。
だけども別の班に。
せめて仲の良いシカマルたちの誰かと同じになれればと考えたのだが、結局一人だけ離れてしまった。
「第十班、奈良シカマル、山中いの、秋道チョウジ」
「やっぱりアンタたちと一緒ねー」
「ま、そりゃそうだろうな」
「よろしくね、二人とも」
暗部のことや猪鹿蝶のこともあるのでなんとなく予測はしていた三人だが、やはり嬉しいらしく互いに抱き付いたりしている(主に二人がシカマルに)。