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□第二話
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木ノ葉隠れのアカデミーでは本日、卒業試験が行われる。
この試験に合格すれば、晴れて下忍になれるのだ。
みんながやる気を出す中、一人だけそんなもの等一切見せずぼーっしている者がいた。
奈良シカマル、それが彼の名だ。
(めんどくせー…こんな試験、正直意味ねぇんだけど、オレにとって)
次々と合格していく友達が教室に戻ってくるのを見ながらシカマルはこんなことを考えていた。
そんな様子に気付いたのか、両隣に座っている彼の幼馴染み…山中いの、秋道チョウジが声をかけた。
『アンタ、まためんどくせーとか考えてるでしょ』
『ダメだよ、一応僕たちはアカデミー生なんだから』
『だけどよ…分身の術なんて簡単すぎるっつーの』
この会話は周りには聞こえていない。
三人だけの特別な術で会話しているのである。
何故ただのアカデミー生がこのような高度な術が使えるのか。
彼らは本当は暗部に属している。
しかもあの最強と謳われている桂闇、凛華、蒼碧の正体はこの三人なのである。
よってこの試験は三人にとっては意味の無いものであり、退屈なのだ。