Short
□ありがとう
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誕生日ほど嫌いな日はなかった。
オレが生まれなかったら、親父や母ちゃんが一族から責められることもなかったのに。
「シカマル、誕生日おめでとさん」
「おめでとう、シカマル」
「………ありがとう」
(ごめんなさい、生まれてきて)
オレは、いらない子。
化物だから。
──────…
「シカマルー!今からパーティーするわよー!」
「早く早く!僕お腹空いちゃったよ!」
「へいへい、わーったよ」
今オレたちが向かっているのはアスマの家。
いつからか、オレの誕生日を四人で祝うことが当たり前になった。
毎年アスマの家でパーティーやって、次の日のいのの誕生日は焼肉Qに行く。
この二日間だけは、必ず裏のほうも休みだ。