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□赤ずきん
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昔々あるところに可愛らしい少女が住んでいました。
彼女の名前はシカナといい、赤いずきんを被っているので赤ずきんとみんなから呼ばれていました。
ある日のこと、シカナは母親からお使いを頼まれました。
森の奥に住んでいる綱手おば…お姉さんに鹿の角を届けに行くのです。
めんどくさいことが嫌いなシカナはもちろんいつものようにめんどくせーと言って断りましたが、母親の後ろに般若が見えたので行くことにしました。
「いい、シカナ。森には怖い狼がいるから気を付けるのよ?」
「へいへい、わかってるって。……母ちゃんより怖いものはないと思うけど」
「何か言ったかしら?」
「…イイエナニモ…」
若干黒いオーラが見える母親に見送られながら彼女は森へと向かったのでした。