カナメ と カリン

□練習試合
1ページ/10ページ

「ホント、ごめんね」


「え?」


「剣道部のマネージャーになってすぐに、大仕事させちゃって」


「そんな事ないですよ。
でも…私なんかでお役に立てるかどうか…」


「すでに助かってます!」


「よかったです…けど、凄い量ですねコレ」



調理室のテーブルにズラリと並べられた、沢山のコップは述べ50個
それにおしぼり用タオル、麦茶、スポーツドリンク、ゴミ袋、果物…


「なんせ、3校合同でしょ?コップも50個じゃ本当は足りないけどね」


「果物も出すんですか?」


「ぜーたくでしょ?いつの間にか出すようになったみたいで…ないとないでブーブー言うのよ」


まったく…と、
呆れる原田先輩。


原田先輩は三年生で
剣道部のマネージャー


明日は近隣の高校と練習試合


春季大会前に毎年合同で練習試合をしているそうで
会場となる高校もローテーションで決まってて
今年は『三高』だった


クラスメイトと啓太くんに
『どーしても!』と熱くお願いされ
剣道部のマネージャーになった


あんなに熱くお願いするから
何で?と不思議だったけど
きっとこの、合同練習でマネージャーの原田先輩一人だと大変だから
お願いされたんだね!


意外と優しいんだ…
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ