遊戯王5DXAL 5th
□第154話:『過去との断ち切り』
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アンナ:「アンガー・エクスプレス!!」
真っ赤なオーラで象った特急電車に、アンナの身体は包まれる。
その状態で、アンナはブラナーの攻撃に立ち向かう。
アンナ:「はあああああ!」
ブラナーが放った斬撃とアンナが接触するが、その赤いオーラで象った特急電車が、その斬撃を一瞬で粉砕した。
ブラナー:「何!?」
アンナ:「覚悟しろ!ブラナー!はああああ!」
アンナはブラナーに接触する。
ブラナー:「うわあああああ!」
アンナ:「人間を見くびるんじゃねえ!人間だって。昔から強いんだよ!」
アンナの攻撃によりブラナーが吹き飛ばされる。
ブラナーが倒れた辺りは砂が舞い上がっていた。
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???:『お前なんか、友達にすんじゃなかった。身体が弱いんじゃ遊んでもつまんねえし』
???:『行こうぜ、みんな』
周りにいた友達は、僕を置いて遊びに行ってしまった。
???:『どうして、僕の身体は、こんなに弱いんだ…』
1人の男の子は、その弱い自分の身体を責める。
???:『憎いか?自分の身体が?そして、人間が』
???:『!!』
何処からか聞こえる奇妙な声。その子は、その声に驚き、耳を塞ぐ。
???:『安心しろ。この声は、お前にしか聞こえない。そして、お前にしか見えない』
男の子の前に、奇妙な黒い物体が現れる。
???:『な、何っ!?』
男の子は腰を抜かしてしまった。
???:『我が、お前の運命を変えよう。今まで生活が嘘みたいな日常になるぞ』
???:『身体も治るの?』
???:『無論だ。ただし、それには条件がある』
???:『条件?』
黒い物体は、男の子の周りを浮遊する。まるで幽霊のように。
???:『人間を捨て、我の下に付け』
それが、運命を変える条件だ。言っていることは簡単かもしれないが、人間を捨てるという条件は、かなり大きいリスクである。
???:『人間を捨てる…』
???:『弱気人間の身体を捨て、強きバリアンの身体を手にするのだ。そうすれば、お前はもっと強い戦士になれる』
???:『…』
???:『どうした?できないのか?』
黒い物体は男の子にそう聞いた。
決断を迷っているのだ。今まで通りの生き方をするか、人間を捨て新たな生き方をするかを…。
???:『迷いを捨てろ。お前は、強い戦士に生まれ変わるのだ』
そうだ。迷っていては前に進まない。男の子は決心した。人間を捨てることに…。
そう、新たな戦士バリアンとして生まれ変わることにしたのだ。
バリアンとして覚醒した、その子の名前は、ブラナー…
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立ち上る砂ぼこり。しかし、その砂ぼこりは一瞬で、風圧で消えた。
アンナ:「っ!」
いきなりの風圧に驚くアンナ。
目の前には、どす黒いオーラに包まれているブラナーが立っていた。
ブラナー:「セイクリッド・スラッシュ、セカンドステージ」
セカンドステージしたセイクリッド・スラッシュは、刃の形状を変えていた。
だが、その刃はセイクリッドという名には相応しくない形をしていた。
そう、命をもぎ取る…。そのような形をしている。
ブラナー:「僕はね、人間が大っ嫌いなんだ」
アンナ:「!」
ブラナー:「そんな人間を消す力を、ドン・サウザンド様は僕にくれた」
右手をギューっと握るブラナー。
ブラナー:「キミは怒りを力にしているみたいだけど、僕は闇を力にして戦うよ」
さっきまでのブラナーはどこか違う。その怖い目でアンナを見つめる。
チャーリー:「な、なんだ…。雰囲気が急に変わったぞ」
哲平:「さっきまでのブラナーとは何かが違う」
戦いを見届ける哲平達もブラナーを見て動揺する。
ブラナー:「行くよ」
ブラナーがセカンドステージしているセイクリッド・スラッシュを構える。
アンナ:「くっ」
アンナは素早くセカンドステージしているラーゼン・ゲイボルグを構える。
ブラナー:「カオス・セイクリッド・バーン」
セカンドステージしているセイクリッド・スラッシュを上に掲げ、上空に闇と光で生成したエネルギー体を出現させる。
そして、それをアンナに向かって落とす。
アンナ:「アンガー・エクスプレス!」
エースのマークの力を解放し、真っ赤なオーラで象った特急電車に包み込まれるアンナ。
さっきは攻撃として使ったが、今は防御として使用する。
ブラナーがぶつけてきたエネルギー体は、アンナのオーラと接触し、アンナを襲う。
アンナ:「くうっ!」
ブラナー:「無駄だよ。人間の限界は知っている。そんなもので、僕の、この攻撃は耐えきれない」
ブラナーがそういうと、エネルギー体は、アンナの身体を包む特急電車の形をしているオーラを粉砕した。
レイ:「アンナの力が!」
三沢:「かき消された!」
アンナの技が破られたことに驚く三沢たち。