遊戯王5DXAL 3rd
□第79話:『新必殺技!リベレイト・ニンフ!!』
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その頃、ドロワたちとはぐれてしまった小鳥は…。
小鳥:「…」
敵に気付かれないように、隠れながら廊下を進んでいた。
小鳥:「ドロワさん、応答してください。ドロワさん」
ミッションウォッチの通信機能を使って、ドロワに呼びかけるが、向こうの応答はなかった。
小鳥:「アンナ、V」
さっきまで共にいた3人の名前を呼びかけるが、どれも応答がなかった。
小鳥:「とりあえず先に進むしかないわね」
自分の両頬をバシバシと平手で叩き、気合を入れる。
しばらく進むと、十字路に差し掛かった。
どちらに行けばいいかわからない小鳥。
腕を組んで数秒悩むが…。
小鳥:「ああもう!ここは、女の感よ!こっち!」
そう言って、人差し指を指して言った方向は右だった。
そのまま、進む小鳥。
その後ろに怪しい影。
小鳥:「!」
後ろに誰かいることに気付く小鳥。
後ろにいた怪しい影が掌から光の球を投げつけた。
向かう先には小鳥がいる。
当たればダメージを喰らうが、小鳥はすぐに躱した。
小鳥:「誰…?」
落ち着いた様子で小鳥は相手に聞く。
???:「僕の不意打ち攻撃を躱すとはね。流石、フロンティアの兵士だ」
両耳に多くのピアスをつけている男性が小鳥の前に姿を現す。
小鳥:「セルビア?それともフレシャス財団?」
瑠:「僕はフレシャス財団の瑠・遜巽(リュウ・ソンソン)。よろしく。そして、さようなら!」
挨拶をしたかと思えば、咄嗟に両手から光の球を小鳥に向かって投げつける。
小鳥は右手を胸の前に出し、手の甲にエースのマークが浮かび上がった。
マークからバリアが張られ、瑠が放った攻撃から自分の身を守った。
瑠:「デュエルモンスターズの力じゃないね。珍しい力を持っているんだ」
小鳥:「レディにいきなり攻撃だなんて、男として最低よ!」
ちょっと怒った口調でしゃべる小鳥。
瑠:「悪いけど、僕、男女の区別できないんだ。だって、殺し合いに男も女も関係ないじゃん」
小鳥:『この人、殺しのプロね』
心の中で危険を察知した小鳥は、右手を前に出し、その手に”フェアリー・アーチャリー”が握られる。
瑠:「やる気満々だね」
小鳥:「戦わなきゃいけないときもある。私は逃げないって決めているわ」
凛!とした姿でしゃべる小鳥は、凛々しい姿だった。
瑠:「そう、それなら、とっとと始めようじゃん!!」
そう言って、瑠は走って前に出る。
小鳥はフェアリー・アーチャリーを左手に持ち替え、右手に光の矢を作る。
瑠:「エンジェルO7!」
瑠は”エンジェルO7”のカードを手に取り、背後にエンジェルO7の幻影が現れる。
しかし、現れたかと思えば、すぐに光の球になり瑠と一つになる。
小鳥:「!」
瑠の右手にさっきと同じ光の球が生成され、それを小鳥に向かって投げる。
しかし、さっきとは違い投げた瞬間、光の球はリング状になり、ブーメランのように小鳥の迫る。
小鳥:『この人、”限界勢力”の持ち主!』
限界勢力。それは、精霊と宿主が心を通わせ通じ合ったときに始めて発生する、デュエルモンスターズそのものを身体に取り込んで力を発揮する力を持つ人間のことだ。
小鳥は咄嗟に、右手に持っていた光の矢をフェアリー・アーチャリーに装填し矢を放った。
矢はリング状のものに当たり、両攻撃とも打ち消された。
瑠:「今の攻撃は、ほんの力試し。次から本気だよ」
瑠は小鳥にプレッシャーを与える。
しかし、小鳥は、それに屈するような女じゃなかった。