遊戯王5DX PART2
□第21話【神の力】
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「もう少しで俺の計画が完成する」
モーメントを見ながら呟く黒いジャケットに金髪の頭をする1人の男。
すると、一つの扉が開く。
「クラウン様、連れてきました」
サングラスをかけ、黒いスーツ姿の男が1人現れる。
「入れろ…」
クラウンは男に向かって言う。
そう言うと、男は自分が入ってきた扉の方を向く。そして、2人の男が由加の両腕を掴んで現れる。
「いや!離して!」
由加は対抗するが男たちは離さなかった。
「久しぶり…とでも言っておくか?不動由加」
「あなたは!」
由加はクラウンのことを知っていた。
「ふん、あのときは遊星に助けてもらったおかげで命拾いしたな」
「離してよ!私をどうする気?」
「別にお前を殺したりしないさ」
「だったらどうして?」
「遊星たちはここまでたどり着けるかな?」
クラウンの立っている場所の近くにある画面がつく。
「お兄ちゃん!」
そこに映っていたのは、アキに手当てをしてもらっている遊星の姿だった。
「さて、あいつらはここまで来れるか?楽しみだな」
クラウンは不気味な笑みを見せる。
第2OP FREEDOM(La−Vie)
TURN‐21【神の力】
遊星はさっきのバーガンとのデュエルで横腹の傷口が開いたため、アキに治療してもらっていた。
「これでよし!」
「ありがとう、アキ」
タンクトップを着る遊星。
「どういたしまして」
アキが道具を片付けて言う。
「行けるな?遊星」
十代が現れ聞く。
「大丈夫です。行けます」
遊星が立つ。
「無理しないで遊星」
アキが心配する。
「大丈夫だ。心配してくれてありがとう」
遊星が返す。
アキはその言葉で笑顔になる。
「とりあえず、中に入ってみよう」
遊戯の言う通りにみんな中に入った。
「なんだ?誰もいないぜ?」
本田がロビーの周りを見て言う。
「奴らのことデース。何か企んでいるに決まってまーす!」
ペガサスの言う通りだ。奴らは何か企んでいるかもしれなかった。
「だが、ここからが問題だ。彼女がどこにいるか突き止めないと―」
十代がみんなに言っていると、ロビーにある大きい画面がつく。
『待っていたよ!不動遊星!そして、キング・オブ・デュエリストのお二人さん』
画面に1人の男が映った。
「誰だ?お前は?」
ヨハンが聞く。
『俺の名前は’クラウン’…』
男は名をなった。
「クラウン…確か不動博士が言っていた」
ハラルドが不動博士の言葉を思い出す。
「スキルを率いている男か」
遊星が呟く。
「遊星、妹が心配か?」
「答えろ!クラウン!由加をどこにやった!」
遊星が怒鳴る。
「ふん、妹を救いたいのなら地下にあるモーメントの場所に来るんだな」
「何!?」
「ふん…」
クラウンが鼻で笑うと、画面が消える。
「おい、待て!」
遊星が言うが完全に通信が途絶えた。
「くそ…」
遊星は悔しがる。
「奴はどうして彼女をさらったのかしら?」
カーリーが言う。
「その答えを見つけ出すには…」
ミスティが遊星の方を見る。
「今は先を急ごう」
遊星の肩に触れる遊星。
「はい…」
遊戯の言う通り、前に進むのが先だ。遊星たちは先にある階段でモーメントがある地下室まで目指した。