遊戯王5DX PART2
□第20話【予見する引き札】
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「遊星!こいつを返してほしくば、モーメントのところまで来るんだな」
バーガンが由加に括り付けているロープを持ちながら言う。
「何!?」
「待っているぞ!」
ヘリコプターはモーメントのある会社の方に真っ直ぐ飛んでいった。
「パパ、ママ、お兄ちゃん!」
「由加!由加ぁぁ」
遊星は叫んだ。
第2OP FREEDOM(La−Vie)
TURN‐20【予見する引き札】
遊星たちは、モーメントのある会社に向かっていた。
『由加…』
遊星は心で由加の無事を祈る。
――……――
「モーメントの場所は、この道を真っ直ぐいった場所にある」
「ありがとう父さん」
「気をつけていくんだぞ、遊星…」
「由加のことお願いね」
「わかっているよ母さん」
会話が済むと遊星は2人に背中を向け、ナーヴとラリーが支えていた自分のDホイールを持ちみんなといっしょに前へ進む。
――……――
しばらく歩くと、モーメントのある会社の建物が見えてきた。
「あれか…」
遊星は呟く。
「由加ちゃん…無事かな?」
龍可が言う。
「今は彼女を信じましょ」
ミスティが答える。
みんなが会社の正門の前に着く。
「よっしゃ!中に入るか」
十代が言う。
そのとき、Dホイールの爆音が聞こえ、門を飛び越えて1人の男が現れた。
「待っていたぞ、遊星…」
男はヘルメットを取る。
「お前は、由加をさらった!」
「バーガン!」
遊戯が大きな声で言う。
「お前、由加をどこにやった?」
遊星がDホイールを止めて言う。
「あいつなら今ごろ、クラウン様のところでゆっくりされているはずだ」
バーガンが言う。
「それより遊星。俺とデュエルしねーか?もちろん、ライティングデュエルでだ」
「何?」
遊星は言う。
「コースはこの建物一周だ。そして…」
バーガンは指を鳴らすと、門の上に大きな画面が出てきた。
「お前たちはこの画面で観戦してもらう」
みんなはこの画面で遊星のライティングデュエルを見ることができる。
「さぁ、どうする遊星?」
「もちろん、受けて立つ!」
遊星と、バーガンはスタート時点に移る。
スタート時点は正門前から。
「頑張ってね遊星」
「気をつけて」
龍可、アキが応援する。
「先行はこの先にあるコーナー先に曲がった方だ。いいな?」
「あぁ」
「なら、’スピードワールド2’セット!」
2人のDホイールの画面にスピードワールド2のカードが出て、デュエル用の画面に変わる。
「ライティングデュエル―」
「「アクセラレーション!」」
遊星の言葉に続けてバーガンも言う。
「ライティングデュエルか…どんなデュエルか楽しみだぜ」
十代はライティングデュエルが見たくて仕方がなかった。
遊星はスピードを上げ、コーナーを最初に曲がる。
「よし!遊星の先行だ」
龍亜が言う。