遊戯王5DXAL 4th

□第121話:『目指せ エルフェンの森!』
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フロンティア元帥室



必死にキャットちゃんが杉山とメキボに、自分が話したことを説明する姿を後ろから見ていたアドレー。

自分のために、ここまでやってくれるなんて思いも寄らなかったから、内心嬉しい気持ちでいっぱいだった。


この話を聞いた十天老士の2人は、一体どんな答えを出すのか。







第8OP『Mysterious《Naifu》』







第121話:『目指せ エルフェンの森!』






キャットちゃんは、杉山とメキボに、アドレーから聞いた話を説明した。


アドレーの体の中に眠るエネルギー物質のこと。

それを追っているプラントのこと。

エルフェンの森についての話し。


余すことなくすべてを話した。




杉山:「なるほどな、プラントが、その子を狙って、この日本にいると」

キャッシー:「はい、だから、この子を守りたいんです。プラントに狙われている以上、放っておくことはできません」
キャッシーが真剣な目でそう言った。




杉山:「なら、我々の答えを言おう」
目を瞑って、杉山はそう言ったが、開いた瞬間、怖い目でキャットちゃんを睨みつけた。


杉山:「そんなバカげた話しを我々が信用すると思ったか?」


キャッシー:「え?」
唖然とするキャッシー。

メキボ:「後ろにいる子供は、どう見ても小学生ぐらいの子供だ。そんな話しができる年じゃない。悪いが、子供一人でフロンティアは動ける組織じゃないんだ」
メキボも両腕を組ながらそう言った。


キャッシー:「ですが、現にアドレーはプラントに襲われているんですよ!私は、この眼ではっきり見ました!」


メキボ:「我々は見ていない。キミが嘘を言っている可能性もある」

杉山:「そういうことだ。元帥がいたら、少しは聞き入れてくれたかもしれないが、我々は違う。そういうことだ」
2人は部屋を出ようとする。


キャッシー:「待ってくださいよ。あなた方は、困っている人がいたら、何とも思わないんですか?こんな小さな子で、聞いたふりをするんですか!」
隣を取り過ぎ、ドアノブに手を伸ばす杉山たちに怒りをぶつけた。


メキボ:「我々は、自分の正義を貫く。それだけだ」
その言葉を聞いたキャットちゃんは更に怒りを顔に表現する。

アドレーも悔しい表情をしていた。


杉山:「あ、そこにいる子供は、ちゃんとプラントに引き渡すんだよ。今は、あの組織に関わりたくないんだ」
そう言って2人は、部屋を出てしまった。






数十分後


フロンティア本部、キャッシーの部屋



キャッシー:「なによ、あの態度!腹が立つわ!」
ベットの枕を窓に向けて投げ飛ばすキャットちゃん。


アドレー:「組織の上層部なんてこんなものだよ」

キャッシー:「アドレー」

アドレー:「僕はパパとママを失ってからずっと、プラントの本部にいたからわかるんだ。組織の上層部なんて、ほとんどが自分たちのことしか考えない。不利になれば、自分たちの立場を武器にして、下の人たちを従えて、自分たちの手は絶対に汚さない。そんな人達ばかりだよ」
自分がプラントで見てきたことを口にするアドレー。

アドレーが言っていることはよくわかる。

特に、十天老士は、それに該当する存在だ。

自分のことだけしか考えず、元帥がいない場所では好き放題にする嫌な連中ばかりだ。

キャッシー:「あなたのことは私が守るから、今はここにいましょう。ここが一番安全だから」
キャッシーがアドレーの両肩を掴んでそう言った。


アドレー:「そのことなんだけど、キャッシーお姉ちゃん」

キャッシー:「ん?」

アドレー:「僕、エルフェンの森に行こうと思う」
それを聞いたキャッシーは驚いた。

アドレー:「事の始まりは、あそこから始まったんだ。もしかしたら、自分が知らないことがわかるかもしれない」

キャッシー:「ちょっと待って、あなたはプラントに追われているのよ!それに、プラントの目的はあなたをエルフェンの森に連れていって、そこに眠る力を解放することでしょ。あなたが、そこに向かったらプラントはチャンスとばかりにあなたを狙ってくるわよ!」

アドレー:「そうかもしれない。でも、僕はもう逃げたくないんだ!。僕は、僕自身の中に眠るエネルギー物質が何なのか知りたい。もしかしたら、それを取り除く方法が、エルフェンの森にはあるかもしれない。力を解放せずに取り出す方法が…」
アドレーの強い意志を聞くキャットちゃん。


キャッシー:『こんな子供が、こんなことを言うなんて。ううん、次元振動の影響で、ずっと7歳だって言っていたから、この年でもう50年は生きているのよね』
キャッシーはアドレーの力強い言葉を聞いて、心の中で呟いた。
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