遊戯王5DXAL 4th

□第116話:『過去の刺客 紅の危機』
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ヨーロッパ

ノルマンディーカンパニー本社周辺



パトカーが大勢止まっており、警官たちが手錠をかけられている者たちを拘束していた。




ジェリド:「本社にいたオズボーン派の社員は全て取り押さえた。他の社員たちの無事も確認済みだ」
ミッションウォッチを通して、現場の状況を報告するSOA隊2係リーダーのジェリド。

通信相手は、フロンティア元帥の百々原だった。



百々原:「了解だ。拘束した者たち以外にオズボーン派の社員がいるか確認してくれ。もしいない場合は、本部に戻ってきてくれ」

ジェリド:『了解だ』
ジェリドは通信を切った。



百々原:『パンドラの箱が出た以上、四大神王者は動くだろうが、それ以上に国家政府の動きも気になる。見過ごすとは思えないが…』
百々原は椅子から立ち上がり、窓から外を見る。


青空に無数の鳥が飛んでいた。








第7OP『二つの未来《黒田倫弘》』






第116話:『過去の刺客 紅の危機』








第5回デュエルバトルカーニバル選手権が終わり、あれから2日が経過した。


フロンティアは、ノルマンディーカンパニーのオズボーン派の社員を全員確保することに成功した。



ライナー派社員は、全員無事だった。


そんなライナーは、フロンティアの皆にお礼がしたいと、百々原元帥の部屋に訪れていた。

部屋には、一星、ラリー、ナーヴ、慎也の4人もいた。


ライナー:「ホント、この度はお世話になりました」
ライナーは一礼する。


百々原:「いえ、こちらももっと早くノルマンディーカンパニーの異変に対処していれば、今回みたいな騒動が引きおこることもなかったでしょう。本当に申し訳ない」
百々原も席を立ち一礼する。


ライナー:「結局、我々はオズボーンの掌で遊ばれていたのですね」

百々原:「そのようですね」
元気なさそうに2人は、そう言った。



ラリー:「ライナーさん。これから、ノルマンディーカンパニーはどうするつもりですか?」
ラリーは、自分の中にずっとしまい込んでいたことを質問した。


ライナー:「今回の件で、ノルマンディーカンパニーは、世界から信頼を失った。会社としてはやっていけないかもしれない」
そんなことを聞いたラリーが残念そうな顔をする。

ライナー:「だが、私はそれでもノルマンディーカンパニーをやめるつもりはない」


ラリー:「え?」


ライナー:「失った信頼はまた作り直せばいいだけのこと。私が社長になって0からやり始めようと思う」


ラリー:「ライナーさん」


ライナー:「勿論、デュエルバトルに関する運用も継続で行うつもりだ。今後の発展のためにも、先代社長からあった開発は、継続していこうと思う」
ライナーが嬉しそうにそう言った。


ナーヴ:「あなたなら絶対にできますよ。ライナーさん。天国で社長も見てると思います。頑張ってください」
ナーヴがライナーにエールの言葉を送り、ライナーは、それに対してお礼を言った。



ライナー:「それでは、私はこれで。この後の飛行機でヨーロッパに帰るので」

百々原:「分かりました。空港までお送りしましょう。慎也、済まないが車の手配を頼む」

慎也:「了解です」
慎也は急いで車の手配をするために、部屋を出る。


ライナー:「そういえば、不動一星くんだったかな」

一星:「はい」
いきなり名前を呼ばれたことで少しだけビクッとした一星。


ライナーが一星に近づく。


ライナー:「そういえば、まだ送っていなかったと思ってね」

一星:「?」

ライナー:「優勝おめでとう。来年もおそらく開くと思うから、よろしく頼むよ」
一星の肩を掴んで、ライナーはそう言った。


少し照れくさかった一星。

一星:「ありがとうございます」
一星はライナーに礼を言った。
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