遊戯王5DXAL 3rd
□第78話:『戦慄!!血のデスリング』
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隠密剣士部隊兵士1:「隊長!!」
そう、現れたのは、隠密剣士部隊隊長の徳山だった。
この場で別れたときとは違い、身体中酷い怪我を覆っていた。
徳山:「何している!戦車如きに背を向けるな!」
徳山が部下たちに喝を入れ、隠密剣士部隊のみんんは唾を飲んだ。
久しぶりの隊長の怒り。いつ聞いても、厳しいお言葉だ。
戦車運転手:「あいつ、よくも!」
戦車の運転手は大砲の照準を徳山に向ける。
それに気づいた徳山が酷い怪我を覆っているのにも関わらず、戦車に向かって走り出す。
徳山:「紫炎新正!秘剣!」
愛用のデュエルギア”紫炎新正”を構える。
徳山:「我が、炎の波動よ。敵を焼き尽くせ!うおおおおおお!」
戦車のすぐ側まで来た徳山。
紫炎新正の刀身に炎が灯され、三角を描くように戦車を斬り倒す。
徳山:「秘剣-炎山!!」
戦車の装甲に三角型に入った傷が描かれ、そこから火花を散らす。
戦車運転手:「うわああ!」
運転手は慌てて戦車から降り逃げる。そして、次の瞬間、戦車は爆発した。
隠密剣士部隊兵士1:「そうだ!こんなんで逃げていたんじゃ、隠密剣士部隊の恥だ!みんな、隊長に続け!!」
隠密剣士部隊が再び反撃に出る。
その中にはもちろん、徳山の姿もあった。
その頃、ツバキと孫は…。
ツバキ:「はあ、はあ」
息切れが激しいツバキ。
チラッと孫の方を見る。
孫の身体には激しい傷が多数あった。
孫:「無駄なことを」
孫がつけている血のデスリングが輝き、デスリングから出ているオーラが孫を覆い、身体中にある傷が回復する。
ツバキ:「くっ」
悔しがるツバキ。本当にあいつは不死身なのかと、心の中で呟く。
孫:「何度、攻撃しても無駄だ。例え、強い攻撃を出して、俺にダメージを与えても、こいつをつけている限り、その傷は回復するだけだ」
血のデスリングをツバキに見せて、発言する孫を見て、ツバキは「あれさえ、奪えば」と呟く。
孫:「お前、これを俺から取れば、倒せると思っていないか。それは無理だ」
ツバキ:「どういう意味?」
孫:「俺は、ポールと月荒と違って、完全にリングをモノにしている。つまり、俺はリングに選ばれたのだ。例え、お前がリングを奪ったところで、リングは俺と共鳴し再び戻ってくる。俺のところにな」
血のデスリングが輝き、孫が持っている槍タイプのデュエルギアに力を与える。
孫:「デスリングの力、もう少し試したかったが、まあいいだろう。お前が最初の敵で楽しかった。褒美として苦しむことなく殺してやる」
槍タイプのデュエルギアを振り上げる孫。
闇の力が孫に溜まっていく。
ツバキ:「くっ…。ここまで…」
ツバキはやられることを覚悟した。
力を溜める孫…だったが、いきなり「うっ」と胸を押さえる。
武器を下ろし、その場で膝をつく。
ツバキは、その様子を見て、「何…!」と呟いた。
孫:「くっ、物にしたと思っていたが、まだ完全に制御とはいかないか」
孫は立ち上がる。
孫:「まだ、本当の力を発揮していない俺と戦っても詰まらんだろう。完全な俺になるまで、この勝負お預けだ」
孫が槍タイプのデュエルギアを床に突き刺した。
すると、そこを中心に床が崩れ、できた穴から孫は逃げ去った。
ツバキは、その穴に近づいて、下を見るが、孫の姿はなかった。
ツバキ:「血のデスリング…。恐ろしい力だね…」
そう言って、唇を噛むツバキであった。
第5ED『言葉のいらない約束《sana》』
次回予告
ナレーション:血のデスリングの力を、その身で味わったツバキ。
孫を止めるべく、ツバキは合流した哲平と共に孫を追う。
その頃、仲間とはぐれてしまった小鳥の前に、限界勢力の力を持つ、フレシャス財団の敵が現れた。
小鳥は、限界勢力を持った敵に勝つことができるのか!
小鳥:次回、遊戯王5DXAL「新必殺技!リベレイト・ニンフ!!」
小鳥:「これで終わりよ!」