遊戯王デュエルモンスターズGX〜HERO編〜パート3

□第82話【HERO】
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クローン・エンパイラの指揮官ゼロと決着がついた十代。


その数時間後、十代は明日香とともに部屋に戻り、手当てをする。

明日香は保健室にいる鮎川先生から手当て道具を借り、十代の傷ついた場所を手当てする。


だが、その手当ての仕方は少しおかしかった。

体など、服に隠れた場所は包帯で巻いてくれたが、手や、顔、首筋はなぜか明日香本人が舐める。


「うおぉぉ!シミる!明日香!」
十代は明日香の腕を持って離そうとするが、明日香は十代の首筋から、なかなか離れない。


「この辺は軽傷だから、舐めればすぐ治るわ」


「だからって、うわっ!シミる!」
明日香は次に十代の右頬についたキズにキスする。


「我慢しなさい、仕返しよ」


「え?」


「私を心配にさせた仕返し。そして、これが」
明日香は十代の左頬についたキズを舐める。

「ぐっ」

「私を泣かせた、仕返し。そして、これが、」
すると、明日香は十代にキスする。


「これが、無事に帰ってきた、仕返しじゃなくて、お詫びよ」

「明日香…」

再び2人の顔が近づく。






第2OP Precious Time,Glory Days(サイキックラバー)






GX‐82【HERO】






十代の手当てが終わって数時間後、

明日香は保健室に道具を返しに行った。


その頃、十代は、自分のデッキを1枚1枚、テーブルに並べていた。



そして、そこに明日香が帰ってきた。


「あら?なにしてるの?」
明日香が聞く。


「ん?ああ、デッキの整理をな。考えて見りゃ、俺、融合モンスター凄く増えてよ…しかも、クローン・エンパイラとの戦いで新しいモンスターも手に入れたからさ」


「確かにそうね」
明日香が十代の横に座る。


「お前、俺のモンスターの名前、全て覚えてるか?」


「まあ、大半は…。全部は無理ね」


「俺は自分のデッキだから、覚えているけど、やっぱり、みんなから見たら覚えるのが大変だよな。なんか、いずれ、ルールが変わって融合デッキに制限がかかりそうだ」


「そうね。十代、私、あなたのデッキのモンスター、全て覚えるわ」


「は?」


「特に、幻のE・HEROや、儀式E・HERO、それに新しいネオスに、ハネクリボーも」


「いや…」


「ダメ?」
明日香が十代に可愛さを演じるように言う。


「ダメじゃないぜ」
十代が明日香の唇を奪う。


「じゃあ、教えて」


「ああ」
十代が言う。
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