遊戯王5DXAL 〜外伝〜

□外伝ストーリー第1部:『最終修行!VS遊馬』
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遊馬:「前にも言ったが、最後の修行は数人でチームを組み、時間制限付きで俺とバトルしてもらう」
数名でチームを組み、遊馬1人を相手に訓練場の中でバトルする。それが最後の修行だ。

羅夢:「修行の決行は、2日後。チームメンバーやルールは、その日に発表するよ」
羅夢がそう言うと、遊馬のミッションウォッチのメール受信のアラートが鳴る。

遊馬はミッションウォッチに届いたメールを見る。


遊馬:「それじゃあ2日後までは各自、自分に合ったトレーニングを行ってくれ。今日は終わりだ」
まだ午前中だが、今日の修行の時間は終わってしまった。


そして、遊馬は走ってどっかへ行く。


明里:「ん?遊馬?」

鉄男:「あいつ、どこに行くんだ?」
走る遊馬を見て疑問を抱く鉄男たち。



羅夢:『そう言えば、今日は上層部で会議があったっけ?』
羅夢は会議のことを思い出し、遊馬がその会議に呼ばれたんじゃないかと予想した。









数十分後



フロンティア本部

とある会議室


その中に、百々原元帥や十天老士の人たちがいた。


そして、会議室の扉の前に遊馬が立つ。

遊馬は、そのまま扉を開け、会議室の中へ入った。


既に中で待っていた元帥たちが会議室へ入ってきた遊馬を見る。


遊馬は、サングラスを取り外す。

前にも言ったが、四大神王者の正体を知っている者は、フロンティアの中でも数少ない。

そのため、フロンティアの中でもサングラスをかけて歩くのは常である。


百々原:「よく来てくれた、遊馬。修行の方はどうだ?」

遊馬:「みんな、かなりの成長ぶりだ。俺が心配するまでもないぜ。後は、2日後の最終試験で、みんなの力を見るだけだ」
遊馬が修行について現状報告をする。

百々原:「そうか、それは何よりだ」
遊馬から修行の状況を聞いて百々原は少しホッとしたようだ。



ランセツ:「元帥、今は修行のことなどどうでもいいはずだ」

ヴォッカ:「急いで、会議を始めましょう。今日のお題は行方を眩ましたデニムについてだ」
右目に斬り傷を負っているランセツと、胸元を出し、白い胸毛を見せるヴォッカ、十天老士2人が、腕を組んでそう言った。


百々原:「そうだったな。では、会議を始めるとしよう。内容は、御存知だと思うが、数日前に行方を眩まし姿を消したワックスポワロ事件の首謀者の1人デニムだ。彼は、狂言と共に行動していたため、今、政府でも騒いでいるバリアンについての情報を持っている可能性が高いと見て、フロンティアは、彼をマークしていた」

ヤバ:「だが、奴は牢獄を出た後、どこかへ姿を消し、我々のマークから逃げた。この件に伴って、ロスト貴様に聞きたいことがある」
ロストというのは、四大神王者No.4である遊馬のコードネーム的なものだ。


ヤバ:「貴様もバリアンを追っているのであれば、なぜ奴を警戒しなかった。本来、奴をマークするのは、我々の仕事ではなく、貴様の仕事だろう」
ヤバが遊馬を指さしてそう言った。


遊馬:『また、人の所為にする。だから、嫌なんだよな、十天老士は』
遊馬は心の中で呟く。



遊馬:「俺が掴んでいた情報は、狂言とダイシャラス王国元王子バギーがバリアンと繋がりがあるということだけだった。デニムの名前は上がっていなかったし、何よりワックスポワロ事件の首謀者リストを提供したが、アンタらは許可できないと言って、俺に見せなかっただろう」
遊馬も、相手が悪いように言って、反撃した。



ヤバ:「そ、それは貴様に情報を見せる必要がないと思ったからだ」

遊馬:「どうしてだ?」

ヤバ:「ええい!資料を見せたところで、何になると言うのだ!狂言と一緒にいた以上、バリアンのことを知っていると察しがつくだろう」
逆ギレするヤバ。


遊馬は、ヤバの逆ギレ顔を見てプッと笑った。


遊馬:「どうして、そうやって子供みたいに人の所為にできるのかな、あんたらは」
遊馬がそう言うと、十天老士たちが反発した。


宝井:「何だと貴様!誰に口を聞いているのか分かっているのか!」

エツジン:「聞き捨てならん!今すぐ、こいつに罰を与えろ!」
十天老士が怒りながら、遊馬に色々反発する。

百々原:「やめんか!」
百々原が怒鳴り声を上げて、十天老士が静まり返る。


百々原:「四大神王者には、四大神王者の仕事がある。リストを手渡さなかったヤバ氏に責任はあると見なす」

ヤバ:「なっ!元帥!」
元帥の言葉に驚愕するヤバ。


百々原:「遊馬、ワックスポワロ事件の資料および、首謀者のリストは後ほど目を通してくれ。時間はあまりないと思うが」
百々原は遊馬を見てそう言った。


ヤバは遊馬を憎い目で見つめる。


ヤバ:『なぜ、貴様ほどの男が信用されるのだ…!私は認めんぞ』
普段から目つきが悪いヤバの目は更に悪くなっていた。


そして、それは他の十天老士も同じだった。

十天老士は、四大神王者を警戒している。

世界の均衡を保つために存在するとはいえ、力を持ちすぎる者たちである。

近い未来、この者たちが世界を暗躍する可能性があると踏んでいるからだ。
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