遊戯王5DXAL 3rd

□第75話:『剣代VSレイド HEROの熱き心!』
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”メラー・スインガ”が手の爪を尖らせ走ってきた。

更に、”ウォルフ・ゼィルヴェル”も、サーベルを持って剣代に近づく。

剣代は光燐之太刀・烈火で、ウォルフ・ゼィルヴェルのサーベルを受ける。

だが、ウォルフ・ゼィルヴェルは剣代の腕を掴み、身動きを封じる。

勿論、隙ありだと言わんばかりにメラー・スインガが鋭い爪で剣代に襲いかかる。


剣代:「ウォーター・ペンギン、コンタクト融合」
声を張らずに落ち着いた様子で、そう呟いた剣代。

背後に水属性のペンギンの姿をしたネオスペーシアン・ウォーター・ペンギン”が透過して現れ、光燐之太刀と一つになる。


剣代:「光燐之太刀・水陣!」
水滴のような模様が刀身に入った剣が剣代の手に握られる。

剣代:「水陣塔!」
剣代の周りに水の塔が現れ、その塔がメラー・スインガの攻撃を防御した。

そして、水の塔の中にいるウォルフ・ゼィルヴェルは動揺し、周りをきょろきょろ見渡す。

次の瞬間、水の塔から無数の水滴がウォルフ・ゼィルヴェルを襲い、そのままカードになった。


敵を倒したことにより、水の塔が消えた。




ジュンコ:「す、すごい」
剣代の余裕の攻撃を見て驚くジュンコ。

勿論、ジュンコだけではなく、ももえと明日香も驚いていた。


明日香:「剣代、あなた…」

ももえ:「十代さんのカードだから必ず取り返したい、その気持ちが私たちに伝わってきますわ」
剣代の気持ちが何となくわかるももえ。

剣代の攻撃を見ていると自然とわかってしまうのだ。

父のカードを悪用するレイドが許せない。そんな奴から必ず取り返してやる。そんな気持ちが…。



続いて、剣を持つルブルム・ファルコーと、キャノン砲を持つライオン・ジョーヌの2体が剣代に仕掛けてきた。



剣代:「!」
と思ったが後ろを見ると、ナイフを持った”ゴールド・ヒンメル”と”シルバー・ルフト”が攻撃を仕掛けてきた。前に2体、後ろに2体。

剣代も正直、やばいと思った。


しかし、必ず勝つと誓った剣代は息を吸い、ゆっくりと吐いた。


光燐之太刀・水陣が元の光燐之太刀に戻る。


剣代:「乱馬・閃光」
前後に斬撃を放つ剣代。しかし、その斬撃は先ほど放った斬撃よりも数倍早い速度だった。

躱す暇もなく4体のHEROは倒された。



残り5体となった大いなる力のE・HEROは、全員で剣代に襲いかかる。



アドヴェンレッドはスティック型の武器の武器と銃を持ち、シュリケンニンジャは刀を持ち、ベヤズブレイクは右拳に電流を溜める。エレクト・シルバーは特性のセイバーを握り、メラー・スインガも両手の関節の骨をボリボリ鳴らし、攻撃を仕掛ける。



剣代:「何体来ようが偽りの力を持ったHEROに負けるつもりはない!」
体中からとてつもない殺気を放つ。

その殺気を感じ取ったレイドは、口を開かずただ剣代を見つめていた。



明日香:「これが、剣代の力…」
息子の力を改めて実感した明日香はボソッと口にする。


明日香:『あなたの意志が、力が、剣代を動かしているの…?』
十代の後ろ姿が一瞬幻影として目に入る明日香。






剣代:「セカンドステージ!」
光燐之太刀の刃の形状が変化し、金色のラインが刀身に入る。

両手でセカンドステージに入った光燐之太刀を握る。


剣代:「神の一撃!魁皇!!」
魁皇。自身の殺気を斬撃に込めて放つ。勿論、殺気が大きければ大きいほど斬撃の大きさも変わる。



レイド:「!」
レイドは感じた剣代の殺気がどれだけ大きいものなのかを。


剣代が放った斬撃は、5体のHEROが横に並んだ幅よりも大きく、大きすぎて壁にまで切れ跡が残るほどだった。


剣代が放った斬撃は5体の大いなる力のE・HEROを撃破した。


これで全部の大いなる力のE・HEROをカードに戻したことになる。



レイド:「この短時間で何があったかは知らないけど、ここまでやるとはね」
レイドが腕を組んで言う。
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