遊戯王5DXAL 3rd
□第72話:『オカルトVS恐竜』
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藤原:「頑丈な鉄格子みたいだね」
ヨハン:「こんなものデュエルギアを使えば、壊せるだろうぜ」
ヨハンがカードを出す。
獏良:「そんなことしなくてもいいと思うよ。ほら」
獏良が指を指す。
その先を見ると、レバーがあった。
杏子:「あれを上げればいいのね」
杏子がそういうと、獏良がレバーがある方へ近づく。
レバーに手を伸ばそうとした、そのとき!
シュー!
何かが飛んできた!それは、デュエルモンスターズのカードで、カードはレバー付近の隙間に挟まる。
驚いた獏良が手を引っ込める。
???:「ここは敵の基地内なんだ。不用意に敵の基地にあるものに手を出さないって、上官に習わなかったのか?」
獏良の目の前に、黒髪でパーマがかかった男性が現れる。
藤原:「あれは?」
ヨハン:「間違いなく敵だな。運がないぜ、俺たちは」
敵と遭わずに任務を遂行したかったがそう言っていた側から敵が現れてしまった。
獏良:「キミはどっちの人?セルビア?それとも、フレシャス財団?」
環:「フレシャス財団だ」
獏良:「だよね。どう見ても中国人だし」
環:「ボスからもなるべく作戦が開始するまで、敵との戦いは控えろと言われたが、今はそうもいっていられないようだな」
デュエルディスクを腕につけながらそういうフレシャス財団の一員の環・孔璋(カン・チンリン)が言う。
杏子:「作戦?」
ヨハン:「どうやら、お前はボスたちの企みを知っているようだな」
環:「フレシャス財団のボス孫さんの方だけな。セルビアの方は知ったことではない」
杏子:「獏良君、こいつ、何か知っているよ」
獏良:「うん、わかっている」
獏良がミッションウォッチからデュエルディスクを出す。
環:「情報はそれなりに見てきた。獏良了。オカルトデッキを使うデュエリストだったな」
獏良:「こんな僕のことを知ってくれているなんて光栄だよ」
環:「俺がお前をオカルトの存在にしてやるよ、獏良了」
獏良:「血のデスリングの場所、知っているなら教えてもらおうよ!」
デュエルディスクを起動させる。
「「デュエル!!!」」
2人の掛け声でデュエルがスタートした。
両者
LP4000
1ターン
獏良:「先行は僕がもらう!僕のターン!カード、ドロー!」
獏良が先行を取った。
獏良:「僕は、”死霊騎士デスカリバー・ナイト”を攻撃表示で召喚!」
黒い馬に乗った闇の騎士が現れる。
死霊騎士デスカリバー・ナイト
LV4 攻撃力1900
獏良:「僕はこれで、ターンエンド」
獏良のターンが終了した。
2ターン
両者
LP4000
環:「俺のターン、ドロー!」
環がカードをドローし、手札が6枚になる。
すると、そのとき、耳につけていた無線機から声がした。
部下:『環さん、やはり、あなたが思っていた通りです。セルビアの基地に潜入したフロンティアの連中に指示を出している奴は、この近くにいます』
無線の向こうで一人の男が環に言う。
環:「やはりな」
環が小さい声で言う。
部下:「動きますか?」
環:「敵の頭を潰す。それが基本だ。だが、孫さんには、内密だぞ」
環が小さい声で話していると…。
ヨハン:「何、コソコソ話しているんだ?お前のターンだぞ!」
ヨハンが環に怒鳴る。
環:「うるさい奴だ。通信を切る。しばらくは連絡できそうにない」
部下:『了解しました』
部下からの通信が切れた。
環:「”ハイパーハンマーヘッド”を攻撃表示で召喚!」
環の場に、顔の先がハンマーのような形をした恐竜が現れる。
ハイパーハンマーヘッド
LV4 攻撃力1500
環:「カード1枚セットし、ターンを終了する」
環のターンが終了した。
獏良:『あの人のデッキは、竜崎君と同じ恐竜デッキ…。恐竜デッキは竜崎くんと何度もデュエルしている。僕のデッキの敵じゃない』
心の中で余裕な言葉を言う獏良。
その頃…。
竜崎:「ハックション!!」
大きな声でくしゃみをする竜崎。
チャーリー:「シー」
チャーリーが人差し指を鼻に当てて言う。
チャーリーと竜崎の他に羽蛾もここにいた。
竜崎:「誰や、ワイの噂しとるのは?」
鼻をすすりながら言う。