□いおなとお買い物(めぐみ編)
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「いおなちゃんは納豆餃子食べたことがある?」
「な、ないわ」
「私もなんだよー。一回ゆうゆうと納豆餃子パーティーしようとしたんだけど、ひめが反対――あっ」
 めぐみがカードを見ると、凄く嬉しそうな顔をした。
「ねぇねぇ、いおなちゃん! キュアフォーチュン、キュアフォーチュン!」
 声を弾ませて、私にカードをぐいぐいと見せてくる。
 確かにカードには私――キュアフォーチュンの姿が描かれていた。妙にキラキラとしたカードで、なんだか恥ずかしい。
「初めて見たよ! しかも、キラキラはレアなんだよ! レア!」
 めぐみは興奮気味に言葉を続ける。
「きっとひめにあげたら喜ぶだろうなー!」
 その言葉に私は少し複雑な気持ちになった。
「めぐみ」
 気づけば、彼女の名前を呼んでいる。
「私、そのカードが欲しい」
 そして、我が儘を言っていた。
 めぐみは目を丸くする。
 でも、私とカードを見比べて納得したような顔をした。
「はい、いおなちゃん!」
 私にあっさりとカードを渡す。私は「ありがとう」と受け取った。
「嬉しいわ。だから、お礼にこのカードをあげる」
 受け取ったあと、私はそのカードをめぐみに差し出した。
 めぐみはかなり不思議そうな顔をする。
 私にだって変な行動をしてると思ってるのだから当たり前の反応だろう。
「私、このカードめぐみにプレゼントしたくなったの。だから、受け取って」
 私の言葉にめぐみは少し戸惑い気味にカードを受け取る。
 戸惑っているが、顔はちゃんと笑っているから安心した。
「いおなちゃん、ありがとう! カード大切にするから」
 そうお礼を言うめぐみに私は「どういたしまして」と少し笑った。
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