沖田双子妹

□12月23日
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「よし!」


○ガティブホ○ウでも背負いそうな落ち込み具合から、突如勢いよく立ち上がった和泉を2人は煎餅を齧りながら見上げる。


「俺、今から買ってくるわ!」

「和泉非番じゃないよね?」

「なまえが帰ってくるまでは休憩だろ?だから」

「ただいまー」


からりと襖が開く。
和泉は○ガティブホ○ウを背負い、ああああと膝をついた。大和たちはくすくす笑いながらお帰りなさいと言った。


「どうしたの?和泉」

「あはは、ちょっとね」

「ふぅん。ハク、早く炬燵入ろ!」

「はい」


寒い!と入ってきたなまえは風呂に入ってきたのか、髪が少し湿っていた。聞けばドライヤーもそこそこに来たと言う。律はなまえの後ろに回り、半乾きの部分にドライヤーを当てた。


「で、いつまで唸ってるの?」

「なまえェ」

「何?このなまえちゃんに何でも言ってみなさい!」


ドンと胸を叩いた自分たちの隊長の男らしさに感化され、和泉はなまえの隣までそろそろと来る。


「なあ、なまえって今何が欲しい?」

「欲しいもの?」


はい終わったよぉ、とドライヤーを片付ける律にお礼を言い、その時もらったアイコンタクトでははーんと理解した。


「田丸屋のお団子かなあ。けど兎庵のカステラも松屋のあんみつも捨てがたい。あと大江戸デパートに最近出来たお店のパフェも」


そこまで言って、なまえは隣に座る和泉ににんまり笑う。


「欲しいものは、それらを食べに行ってくれる人かな」

「!、じゃあなまえ、俺と行かないか?」

「うふふ、いいともー!」

「それはずるい!俺も行きたい!」

「僕もぉ。なまえとデートとか羨ましすぎ」

「はあ?何でテメーらまで…」

「ハクも行きたい?」

「隊長が…行くなら」

「よし、じゃあ久しぶりにみんなで行こう!和泉もいいよね?」

「う……なまえがいいなら」


その後わいわい騒ぎ出した彼らを大和がまとめ、元気よく街に繰り出すまであと少し。





 
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