沖田双子妹
□デシャヴ?デジャブ?
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副長室に着き、まず換気をする。昨日の煙草の煙が残っている気がするからだ。そして目の前にある土方と自分の机に乗った書類の量の違いに、ふむ、と顎に手を置くと、
「バレないよねー」
山になっている書類の束を掴み、土方の机にある書類の上にドサッと乗せる。両方の机を見て自分の方が少なくなったことに満足したなまえはよしっと意気込んで、座布団の上に腰を降ろした。
「…いやいやいや!何平然と俺の方にお前の書類置いてんの!?」
「あ、トシ兄見てたの?」
「何今気付きましたみてぇな顔してんだよ。後ろにいたの最初から気付いてただろ完璧!!!」
「まぁね。でも律との会話盗み聞きするなんてサイテー」
「したくてしたワケじゃねーよ、後から行くっつっただろ!ってかアイツ俺がいるのに堂々サボり宣言しやがって…」
「サボりなら総悟もしてるよ?」
「ンなことは誰もが分かってるわァァ!!!」
「ほらほら、時間もなくなってくし、書類手伝ってあげるから今日も頑張ろ!」
「…〜〜っ……はああ。そうだな、やるか」
大人しく座った土方にほくそ笑んで、少なくなった書類の山に手を伸ばした。
(大福の中身はこしあんでした)
(やったね!)