沖田双子妹

□屋台の店主は大抵ノリがいい
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それからちびちび料理を貰い、適当な話をしながら、今度万事屋に遊びに行くと伝えた。久しく会ってない神楽に会いたくなったのだ。


「いつ来る?今んとこデケェ依頼はねーから、いつだっていいけど」

「んー、1週間後」

「1週間後?なんだ意外だな。何かあんのか?」


軽く目を見開いた銀時。普段のなまえなら仕事をサボって遊びに来るのに、と暗に言っていた。

それにヘへっと笑って、持っていた湯飲みを置く。


「ちょっと仕事がね。こればっかしはサボれないんだ」

「へェ。なまえも真面目に仕事やんだな。1週間は雪が降るかも」

「銀さんの上に鋭く尖った雪の塊が降るように、頑張って仕事してくるね」

「それは死ねってこと!?鋭く尖ったとかそれもう氷柱だろォォ!ったくこれだから冗談が通じねーガキは嫌だ………ぐすん」

「ごめんごめん。なら氷の玉にしとくよ」

「しとくよって出来るの?俺の頭にピンポイントで降らせられるの?つかもう雪じゃなくなってるから、氷になってるからァァァ!」

「あははうけるー!」

「うけるの死ぬ宣告されてないオメーだけだァァ!」

「クク、銀さんやられっぱなしだねェ」

「うるせー親父!!!!普段の俺はこんなんじゃねーから。このドS姫が規格外なんだよ」


また言い争い始めた2人から、ちらりと時計を見る。時刻は夕飯の時間をとっくに過ぎていた。


「じゃあここらで帰るね。いさ兄が泣き始めちゃうから」


銀時と店主のやり取りに可笑しそうに笑いながら、木製の席から立ち上がる。それを見て、送るからちょっと待ってろ、と会計をしようとした銀時に、まだ時間早いから大丈夫と断って屋体から出る。


「じゃあ銀さん、来週行くから神楽に言っといて」

「あいよ。気ぃつけて帰れ」

「はーい!」


土手を上がっていくなまえを見ていると、くるりとこちらを向いた。


「銀さーん」

「何ー?やっぱ送ってってとか言うなよ。俺酒頼んじまったから」

「違うわ!…これから1週間、江戸の郊外にはあまり行かない方がいいよー」

「は?」


じゃあね!ブンブン手を振って、なまえは走って去っていった。残された銀時は何なんだ?と首を傾けつつ、頼んだ日本酒をグイッと煽った。





 
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