沖田双子妹
□年の差を考えよう
1ページ/1ページ
「いさ兄ってもうすぐ30歳だよね」
「え、いきなりどうしたの?」
「たしかアニメだと29歳なんだよね」
「原作とかアニメとか言っちゃいけません!」
「原作とは言ってないよ。ってことは、妙と10歳以上も違うのに平気で好き好き言ってるんだよね」
「うっ…け、けど年の差なんて気にしない!愛があれば大丈夫!」
「ならさ、あたしと結婚できる?」
「へ?」
「あたしが妙と同い年って知ってるよね」
「お、おう」
「ってことはものすごく不本意だけど、あたしもいさ兄の恋愛対象内ってことだよね」
「アレ今なんか辛辣な言葉が」
「できる?あたしと結婚」
真面目な顔をして聞いてきたなまえを見て、近藤は想像してみる。
仕事が終わり妻が待っている家へと帰る。明かりが灯る玄関に顔が綻び、ただいまーとドアを開けた。
お帰りなさい、と迎えてくれたのは、いつも高く縛っている髪を下ろし、大人しめの着物にエプロンを身に付けたなまえ……
「どう?」
「んー…」
「やっぱ無理?」
「シチュエーションはいいんだけど、なまえだからなァ」
「どういう意味よ!」
「なまえが俺の膝小僧辺りの頃から知ってるから、どうフィルターかけても娘みたいなもんなんだよね」
「ふむ。ってかそんな小さい頃はまだ出会ってないよね」
「お妙さんとなまえが同い年なのは分かってるが、初めに持った感情が違うからなァ。つーかなまえ、まさか俺のこと…」
「その後にあたしを侮辱する言葉が続こうもんなら、大事なアルバム全部灰になると思って」
「それだけはやめてェェ!」
「でも、いさ兄の言いたいことは分かるよ」
「え、なまえが俺のこと…」
「はい3冊目ー」
「ギャァァ!1と2がもう灰にィィ!」
「よく聞いて。だから、あたしもいさ兄は恋愛対象にはならないってこと」
「…俺そこまで酷い言い方はしてないけど」
「あれだよね、家族愛」
「だな。娘であり妹!」
「あたしお兄ちゃんいっぱいいるね」
「ガハハ!良いことじゃねーか」
「うん。けどみんなMで困っちゃうよ」
「なまえ相手にSでいれんのも総悟くらいだろう」
「まーね。って話それちゃった」
「あ、そういやこの前とっつぁんがな」
「何々ー?」
(縁側で休憩中)
(話す内容はコロコロ変わります)
(変わっても全く気にしない)