沖田双子妹
□何事も最後まで確認すること
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「オラァァッ!」
ザシュッ
血飛沫と男の悲鳴を最後に、俺たちは死傷者を出しながらも討ち入りを完遂させた。煙草を加え火を付けた土方さんは、息のある浪士を屯所に連行するよう隊士に指示を出す。
それを横目で見ながら俺は血が滴る刀を一振りして鞘に納め、同じく指示を出している近藤さんに近づいた。
ぴちゃりと靴に血が跳ねた。
「近藤さん」
「おお総悟、今日はお前たちのお陰で助かったぞ!」
「なら明日非番にしてもいいですかィ?」
「う…それはトシに聞かないと…」
人の良い近藤さんに冗談だと告げ、切り合い場となった屋敷の中をぐるりと見渡す。
襖や畳はおろか天井にまで血が飛んでいて、入った時の豪華さは霞んでしまっていた。
嫌がらせとばかりに畳を靴でぐりぐり擦っていると、外の方で大声がした。近藤さんと顔を見合わせ、早足で声のした方に向かった。