Novel
□Story4
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「ねぇ、ダラーズって知ってる?」
最近『ダラーズ』という単語をよく耳にするようになった。
「カラーギャング?」
「色は無いらしいし、実在してるかも定かじゃないんだって」
「まさに『無色透明』」
クラスの中でもこの話題は広まっていた。
帝君は少しおどおどした様子だった。
多分もう少しでやつらは動く。
そう、や「修夜、この問題解いてみろ」
「え、あ、はい」
忘れてた今は数学の時間だった。
とりあえず前に出て黒板の問題を見る。
セーフ。解けるわ
「はい、正解」
答えを書いて席に戻ると紀田君がウインクしてきた。
††††††††††††
「なぁ帝お前ダラーズに入ろうとか思わないの?」
「え?だって紀田くんが入るなっていったんじゃん」
「そうだけど・・・なんつーか、興味無いの?」
「ぼ、僕はそうゆうの興味無いから・・」
「じゃっ!またねー」
「え、羽音さん帰るんですか?」
「うん、仕事なんだ」
「そうですか・・無茶しないで下さいね」
「分かってますよ」
去ってゆく後ろ姿を見ながら正臣は寂しいような感情を覚えたが、それは一瞬だった。
「よし!ナンパに行こう!」
「本当に大丈夫?」
日を追うごとにテンションが高くなっていく友人を見て帝はすごく心配になった。