Novel

□Story2
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財布、携帯、バック

入学式って何が必要なんだっけ?

まぁ、いいや。

今日は来良学園の入学式。

「今から体育館で長ーい話聞くなんてめんどくさ」

「しかたないよ。それは学生の仕事なんだから」

「誰のせいだと思ってんの」

「少なくとも俺じゃないね」

あーっ!!
朝からこいつはなんなんだ

「ほら時間だよ。いってらっしゃい」

「はいはい。いってきます」

靴を履き扉に手をかける。

「羽音」

「?」

不思議に思って振り替えると

「今日の夕食ハンバーグがいい」

お前は子供か

††††††††††††

電車に揺られること約20分。
来良学園に到着した。

「わぉ」

思ってたより大きい。

人混みに紛れ進んで行くと係りの人が体育館へ誘導していた。

体育館に着き席に座り周りを見渡す。

どこにでもいそうな人、暗い人、態度が悪い人。

まさに十人十色だね。

私のクラスは紀田君と同じなようだ。

あー。人間観察終了。
飽きちゃった。

ってわけで五分も経たないうちに席を立つ。

隣の子は不思議そうな顔をしていたけど無視無視。

でも入学式初日からさぼるっていうのもけっこう問題かもね。

でも気にしない気にしない。

体育館を抜けると校舎の裏側に行ってみる。

案の定そこには誰もいなく、大きな木が一本立っているだけだった。

その木の根本に腰を降ろし何をするわけでもなくぼぉっとしていた。

あっ、入学式始まった。

音楽が流れているのが聞こえそう分かった。

春の陽射しは暖かく本能のままに目を閉じた。
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