捧げ物置き場![](/img/emoji/HM.gif)
□素晴らしき宝物
5ページ/20ページ
そうだね。でも、そんなことはきっと、有り得ないんだよ。これはまだ大人に成りきれてないから出来ることで、やっぱりいつか僕達は大人にならなくちゃいけなくて、それで離れ離れになるかもしれない。それがいつになるのかは分からないんだけどね、きっとそういうことなんだと思うよ。
「相変わらず手冷たいんね、柿ピーは」
犬は僕の手を握って、笑い掛けてきた。
やめてよ、そんな悲しい顔して僕を見ないで。顔で笑ってても分かるんだよ、犬。
犬の手はとても温かくて、無性に泣きたくなった。絶対、泣かないけど。