〜GAME〜

□第一話『指令』
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入ってきたのは喜多川先生だった。先生は空いている椅子へ腰掛け
て喋り出した。
「昨日、こんなメールが届いたんだ」
みんなが見えるように携帯を開いた。
「なになに?…《5月13日金曜日の23時に学園の校門へ来い。
》」
啓太に続いて一がメールを読む。
「《来なければ、生徒会メンバー及び彼女1人を監禁する。》!?
はあ!?」
喜多川先生の元にも脅迫状が届いていたようだ。
「先生、そんなようなの俺のところにも来ました」
由宇真が眉間にしわを寄せて喜多川先生に話を持ちかけた。
「わ、私のとこにも来た」
「俺んとこにも来たんだけど」
「え、みんな来てんの?まーじで!?」
一が私やむっち、由宇真達を見て言った。
「犬飼んとこにはこなかったのか?」
啓太が問いかけた。
「お…うん」
「とにかく、これはただの脅迫状じゃないだろう」
御影会長は腕を組んで真剣な顔で言った。
そして喜多川先生は一つ咳払いをして私達に言う。
「今日の午後10半頃に近くにあるファミレスで一度集まろう。そ
れからここへ来ればいい」
先生は言い終わると携帯を閉じた。その音が嫌に生徒会室に響いた。
「先生、その脅迫状に乗るってことですよね?」
羊くんが言うと喜多川先生は頷いた。
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