〜GAME〜

□第一話『指令』
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要ちゃんはかわいい声で呟いた。
「じゃあ本屋さんも行こうか」
羊くんは要ちゃんに言う。
「由宇真もくるよね?」
私は何も言わない由宇真に確認を取った。うん、と頷くと御影会長
が仕切る。
「よし、行くとするか」
みんなは御影会長の言葉で生徒会室をあとにした。
本屋へ立ち寄り、喫茶店でくつろいでいたら時刻は午後7時を回っ
ていた。
「もうこんな時間か…」
羊くんは時計を確認すると呟いた。
「んー、そろそろ帰るかー」
そう一が提案した。
割り勘でお会計を済ませて外へ出ると、
「じゃあな」
「気をつけろよー」
「バイバーイ」
「また明日ねー」
別れを告げてそれぞれの帰路へ就く。
私は彼氏である由宇真と自転車で二人乗りをして家まで送ってもら
った。
─その夜、一通のメールが届いた。
「なに、これ…」
私はメールの内容に愕然とする。
《5月13日金曜日の23時に聖smiley学園の校門前まで来い。》
たったそれだけ。
脅迫状?…明日、みんなに相談してみよう。

翌日の放課後、またいつものように集まっていた。私は脅迫状のよ
うなメールについてなかなか切り出せず、ただ時間が過ぎていくば
かり。
そんなとき、生徒会室の戸が開いた。
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