真紅の檻
□プロローグ
1ページ/1ページ
幼き頃から真紅の世界にただ一人
それが彼女の運命
外に出ることは許されぬ
彼女は言葉をも話さない
言わば
“動かぬ化物”
唯一発した言葉
『ずっと愛してる』
儚き命の重さ
彼女の前にいる一人の男
黒髪で切れ目
とてもきれいな顔立ちをした男
灰色のような目からはたくさんの“涙”
男はそれを拭うことなく
ただひたすら流しつづけた
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ